<JリーグDAZNニューイヤー杯:磐田1-1熊本>◇鹿児島ラウンド◇5日◇鹿児島サッカー・ラグビー場
新天地磐田で、元日本代表MF中村俊輔(38)が先制点を“演出”した。新チームとして初めてJクラブと対戦し、熊本と1-1で引き分けた。前半37分、左から右へ大きくサイドチェンジのパスを出し、相手DFを揺さぶって先制点につなげた。名波監督の手集計によると出場70分間で81回ボールに絡んでおり、横浜時代同様の高水準。トップ下として攻撃陣をけん引した。
司令塔の足元を経由して、磐田の攻撃が生まれた。前半37分、左サイドでボールを持った中村俊は顔を上げると、迷わずに逆サイドへ展開した。MF太田からDF桜内とつなぎ、最後はFW川又が頭で決めた。開始5分で、自ら強烈な左足ミドルを放ち、その1分後にも枠内シュートを打った。「なるべくボールを持って時間を作りつつ、味方に自信を与えるプレーや、少し無理してでも(自分の)色があるようなプレーをしたかった」。最後まで積極的な姿勢を貫いた。
指揮官からも「合格」のお墨付きをもらった。試合後、名波監督は中村俊が70分間でボールに81回絡んだと明かした。横浜時代には70分で100回以上の試合もあったというが、近年の平均データ同様の水準で「抜群にいい。決定的なプレーや迫力があるプレーもあり、攻撃に関してはこのままでいい」と太鼓判。一方の本人は回数について「え、そんなん調べてるの」と驚きの表情を見せ「名波さんには悪いけど、あんまり気にしてないです」と苦笑い。天才レフティーは、無意識で攻撃を活性化させているようだ。
後半25分に退いてからは、ピッチ脇で川又と話し合う姿もあった。実戦4試合を経てチームメートとの連係も高まり、太田は「しっかり見ていれば、絶対に完璧なボールを通してくれる」と信頼を置く。ここまで故障もなく全メニューを消化しており、調整は順調。開幕までの約3週間で最後の仕上げを行う。【保坂恭子】
◆中村俊のプレー数 スペインのエスパニョールから横浜に復帰した10年から昨年までを1試合90分に換算すると90・7回。およそ1分に1回はボールに絡む計算だ。ここでいう総プレー数とはサッカー分析会社「データスタジアム」が集計したもので、パス、シュート、ドリブル、タックルなどの合計。昨年の中村俊は90分平均88・8回で、1試合最多は3月5日の福岡戦の152回だった。ちなみに昨年の総プレー数1位は川崎FのMF中村憲剛で3550回、90分平均では114・7回だった。