<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):甲府1-0ブリーラム>◇第2節◇4日◇国立
J2甲府がブリーラム(タイ)に1-0で下し、J2史上初となるACLでの勝利を挙げた。試合終了間際にMF長谷川元希(24)がヘディングで先制し、1点を守り切った。J1昇格を目指す中、9月30日の水戸とのリーグ戦から先発9人を入れ替え、タイ王者に真っ向勝負を挑んだ。1階ゴール裏は甲府サポーターで埋め尽くされ、山梨のホームさながらの雰囲気で快挙を成し遂げた。
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引き分け濃厚の後半45分。甲府の歴史が動いた。スローインの流れから、右サイドでFWクリスティアーノがクロスを挙げ、長谷川がファーサイドで頭でたたきつけネットを揺らした。ゴール裏の甲府サポーターから大歓声が上がり、篠田監督も駆け寄った。長谷川は「監督やスタッフも走ってきて鳥肌が立った。自分の得点で勝ててうれしい。この1勝がグループ突破につながれば」と笑みをこぼした。
コーナーサイドで新潟、柏、J2千葉など他クラブのユニホームを来たサポーターが応援している姿が見えた。その中で、J2勢初のACL得点&初勝利を引き寄せた。長谷川は「サッカーをやってきた中でも経験できるゴールではない。クラブを超えて応援してもらい、サッカーの良さを感じた。歴史につながるゴールで、僕にとってもチームにとってもうれしかった」と話した。
国立は1階席のみの開放だったが、今季甲府のホームゲームとしては最多の1万11802人の観客が集結。歴史を動かす後押しをした。長谷川は9月20日の敵地でのメルボルンC戦は遠征に同行せず、この日がACL初出場だった。J2での勝ち点3に「天皇杯を優勝してJ2の代表として誇りを持っている。甲府での1勝と、トップクラブの1勝では価値が変わる。残り4試合、すべて勝つ気持ちでいる。突破できたらまた、新しい歴史をつくれる」と力強かった。チームはJ1昇格争いの真っ最中。昇格とACLでの1次リーグ突破を、全力で取りに行く。【岩田千代巳】
◆J2勢のACL参戦 06年の東京V以来2チーム目。ラモス瑠偉監督が率いる東京Vは04年度の天皇杯王者として参戦。1次リーグF組に入ったが、4チームのうちタイとインドネシアのクラブが規定違反で失格となり、残った蔚山(韓国)とホームアンドアウェー方式で対戦。ホームでの第1戦に0-2、アウェーでの第2戦も0-1で敗れ、2戦2敗の無得点で敗退した。