【磐田】J1昇格に望みつなぐ執念のドロー ペイショット「諦めなかったから追いつけた」

磐田対山形 後半追加タイムにゴールを決めた磐田ファンデンベルフは雄たけびを上げる

<明治安田J2:磐田2-2山形>◇23日◇第37節◇ヤマハ

磐田は執念のドロー劇でJ1昇格に望みをつないだ。ホーム最終戦は2-2で山形と引き分けた。1点を追う後半にFWマテウスペイショット(30)の今季10点目で同点。再びリードを許した同追加タイムにはDFヤン・ファンデンベルフ(31)がヘディングを決め、2度追う展開から勝ち点1を積み上げた。順位は7位でJ1昇格プレーオフ(PO)圏内の6位仙台とは勝ち点1差。29日の今季最終戦はPO進出をかけてアウェーで鳥栖と対戦する。

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磐田は最後まで試合を捨てなかった。1点を追う後半追加タイム。助っ人がチームを救った。ファンデンベルフは味方からの右クロスに反応。ファーサイドに飛び込むと、打点の高いヘディングでゴールにねじ込んだ。「今日は前半からシュートのフィーリングもよかった。前に行けば取れると思った」。自身の判断で前線に残り、ラストチャンスで起死回生の同点弾。敗色濃厚の窮地から勝ち点1を呼び込んだ。

捨て身の戦術も、狙い通りだった。1点ビハインドの試合終盤は190センチのペイショットをターゲットにしたパワープレーで押し込んだ。182センチのDFリカルドグラッサ(28)も前線に上がってチャンスを待った。山形は自陣での空中戦勝率がリーグワースト。戦前の分析通りにロングボールを放り込み、ネットを揺らした。ペイショットは「チームとしてあきらめなかったから最後に追いつけた」と胸を張った。

この日のドローで2位以内のJ1自動昇格は消滅。ホーム最終戦で勝てなかったが、首の皮一枚つながった。次戦はアウェー鳥栖戦。クラブにとっては、因縁の地で難敵と再戦する。

磐田は当時J1だった13年11月にアウェーで鳥栖に屈し、クラブ史上初のJ2降格が決まった。さらに、昨年12月の最終節も敵地で鳥栖に敗れ、4度目となるJ2降格の屈辱を味わっている。2度の悪夢を見たピッチ。今季はPO進出をかけて戦う。勝利が絶対条件の次戦に向け、MF中村駿(31)は「去年と同じことをしてしまったら何も成長がない。勝って希望をつなぐ」と口元を引き締めた。

勝ち点1差で追う6位仙台が勝利すればPO進出も消滅する。目標達成は他力だが、可能性がある限りあきらめるわけにはいかない。「いい準備をして、フルパワーで鳥栖に向かう」とペイショット。今季の最終戦も鳥栖でクラブの命運が決まる。【神谷亮磨】

○…ホーム最終戦後のセレモニーで浜浦幸光社長(56)が謝罪した。今季は1月の新体制会見で「J2優勝でのJ1昇格」を目標に掲げた。だが、9月には成績不振を理由にハッチンソン前監督を解任。残り1試合でPO圏外の7位と、1年でのJ1復帰も危ぶまれている。フロントの責任を問う横断幕が掲げられた中であいさつした同社長は「代表者として責任を痛感しています」と頭を下げた。

◆最終節のJ1昇格争いの行方 第37節の結果により、J2優勝は首位長崎、2位水戸、3位千葉の3チームに絞られ、J1自動昇格圏の2位以上は水戸と勝ち点3差の4位徳島までで争われることになった。上位3チームは、3~6位が進出するJ1昇格プレーオフ(PO)進出以上が決定。PO進出残り3枠を徳島、5位大宮、6位仙台、7位磐田の4チームで争う。徳島と磐田は勝ち点3差だが、徳島が得失点差で14上回っているため、徳島は大敗しなければPO進出の可能性が高い。

【長崎】ホームで水戸下し首位浮上 Vと昇格かけ最終節へ 水戸は初のJ1昇格決められず