中西麻耶アジア新で優勝「拍手心強い」日本パラ陸上

走り幅跳び決勝後、観客へ笑顔を見せる中西麻耶(撮影・峯岸佑樹)

<日本パラ陸上競技選手権大会>◇1日◇鳥取・布勢総合運動公園陸上競技場◇女子T44(片膝下切断など)走り幅跳び決勝

 夢の「6メートルジャンパー」へまた1歩近づいた。

 パラリンピックに2度出場した中西麻耶(30=大分県身障陸協)が、自身が持つアジア記録を3センチ更新する5メートル51で優勝した。

 2本ファウルが続き、3本目の跳躍では観客へ手拍子を求めた。手拍子のリズムに乗って、力強い助走から大ジャンプ。着地と同時にガッツボーズした。「(アジア記録が)出ただろうと思いました。追い込まれた時こそ、お客さんの拍手が心強いです。『アジア記録を更新する』という強い気持ちで臨みました」と、満面の笑みを見せた。

 世界記録は5メートル74で中西は20年東京パラリンピックまでに「6メートルジャンパー」になると目標を掲げている。「6メートルを跳躍するには、常に5メートル50は跳ばないといけない。不可能な数字ではないです」と自信をのぞかせた。

 6月に新潟市で開催される「ジャパンパラ陸上大会」では世界記録を目指すことを宣言した。「世界一の記録を持ってリオへ臨みたいです」。中西の挑戦が続く。