【箱根駅伝】青学大1区は山形市出身志貴勇斗「重要な区間」往路Vに貢献

鶴見中継所、5位でたすきをつなぐ青学大1区志貴(左)と2区近藤(撮影・河野匠)

<第98回箱根駅伝>◇2日◇往路◇東京-箱根(5区間107・5キロ)◇21チーム

「パワフル大作戦」の先陣を切った。青学大の2年ぶりの箱根駅伝往路優勝に、山形市出身の志貴勇斗(2年=山形南)が1区(21・3キロ)区間5位(1時間1分25秒)の快走で貢献。

【箱根駅伝往路】各区間詳細>>

1位中大に45秒、ライバルの2位駒大に6秒届かなかったが、当日のエントリー変更で出場し、終始安定した走りで流れを作った。「箱根駅伝は目標にしていた夢舞台。1区という重要な区間を青学の中で任され、すごく緊張もあったが、今日は本当に楽しく自分のレースをできました」と充実の表情を浮かべた。

レースプランを遂行した。原晋監督(54)からは「しっかりと集団について、あとは自分らしい走りをしてこい」と指示を受けた。15年ぶりに1区の区間新記録を打ち立てた中大の吉居大和(2年=仙台育英)が独走。追いかけたい気持ちは当然あったが、粘り強く集団走を続けた。「(吉居が)すごく速くて、自分1人でもつきたかったんですが、チームの優勝のため、出遅れられないというのもありましたし、こういう作戦でもあったので、しっかり役割を果たせたと思います」と振り返った。

15キロ地点で腹痛があったが「最後に出せるだけの力を出そうと思っていました」と気合で乗り越え、18キロ付近でギアをさらに上げた。「きつかったですが、そこでペースを落とさずに、しっかりペースを上げようと六郷橋から仕掛けて、そのおかげで差し込み(腹痛)もだいぶ和らぎ、最後まで粘れたのは良かったです」。昨年11月、大学3大駅伝デビューの全日本で1区区間4位に続き、163センチの志貴が、パワフルな走りで往路優勝をたぐり寄せた。【山田愛斗】