【箱根駅伝】臨時総会の要求に対し7月26日、関東学連は「開催を検討」/連合チーム問題の経緯

1月2日、東京・大手町をスタートする箱根駅伝1区の選手たち

来年1月2、3日の第100回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)で連合チームが編成されないことを受け、一部の学生や関係者の間では、関東学生陸上競技連盟(関東学連)の発表までの過程について疑問の声が上がっている。連合チーム編成の可否を巡る議論の場を設けるため、学生らはプロジェクトチームを立ち上げたことが分かった。

連合チーム問題の経緯は次の通り。

◆22年4月19日 関東学連から加盟校に対し、「関東学生連合チームは編成しない」と記載された「第100回東京箱根間往復大学駅伝競走 実施方法(案)」の文書が送付された。

◆同4月26日 東大の部員が関東学連に対し、19日の送付内容について、意見の募集期間と最終決定の時期を尋ねたところ、返事がなかった。

◆同6月30日 関東学連から加盟校に対し、4月19日同様に「関東学生連合チームは編成しない」と記載された文書が送付された。関東学連が定める学連規約では代表委員総会開催日の14日前までに会議の議事を通知しなければならないが、14日前に上記の議事は通達されなかった。

◆同7月 関東学連から加盟校に対し、6月30日の代表委員総会の議事録が送付。連合チームが非編成となった経緯について、承認の票数は記載されていなかった。

◆23年4月19日 第100回箱根駅伝での関東学生連合チーム非編成について、東大や東工大を中心とした8大学が臨時総会開催への署名活動を開始。関東学連の代表委員総会での採決ではグーグルフォームが用いられているため、同様のツールで賛同校の集計を開始した。

◆同5月17日 大学/大学院を区分した加盟校数における3分の1以上の賛同を集め終えた。

◆同6月1日 臨時総会開催の要望書を関東学連に提出。

◆同6月5日 関東学連から、6月1日の提出内容を男女の大学/大学院で区分した上で集計し直すように求められた。

◆同6月9日 関東学連の要求通り、臨時総会開催に賛同する加盟校を大学/大学院および男子/女子別に集計し、再提出した。

◆同6月14日 関東学連から加盟校に対し、6月28日に代表委員総会を開く旨が通達された。

◆同6月22日 関東学連から、臨時総会開催に賛同する加盟校の署名について、定められた様式に直筆の署名と押印したものを再提出するように求められた。

◆同6月28日午前 関東学連から、第100回箱根駅伝予選会の通過校を13校とすると記載された要項が送付される(連合チームの編成に関する記述はなし)。同日午後の代表委員総会で最終決定する旨も伝えられた。

◆同6月28日午後 関東学連の代表委員総会が開催され、事前に通知されなかった第100回箱根駅伝の連合チーム非編成の議題の承認が行われた。同日夜に関東学連の公式ホームページにて「第100回東京箱根間往復大学駅伝競走 出場枠数増枠について」のリリースが掲載。「昨年6月にリリースした通り連合チームは編成いたしません」との一文が添えられた。なお、昨年6月のリリースでの発表は「関東学生連合チームは編成しない」であり、日本学生陸上競技連合での連合チームの可能性などへの言及はなかった。

◆同7月20日 臨時総会の開催を求める学生が、6月22日に要求された通りの形式で署名を再提出した。

◆同7月26日 臨時総会の開催要求に対し、関東学連から開催を検討する旨の連絡を受けた。

 

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