【世界陸上】早大サークル出身、官僚志望、直談判で実業団入り…7位入賞の小林香菜は何者か?

女子マラソンで7位入賞を果たし日の丸を手に笑顔を見せる小林(撮影・足立雅史)

<陸上:世界選手権>◇第2日◇14日◇東京・国立競技場発着◇女子マラソン(42・195キロ)

早大のサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身で初出場の小林香菜(24=大塚製薬)が、日本勢最高の7位となった。2時間28分49秒(速報値)で走破。大学時代に競技部に所属していなかった異色の新星が、実業団入りからわずか1年半で出場した世界大会で輝いた。

同種目の日本人の入賞(8位以内)は、19年ドーハ大会7位の谷本観月以来3大会ぶり。五輪を含めた世界大会での入賞は、24年パリオリンピック(五輪)6位の鈴木優花に続き、2年連続となった。

シンデレラガールの小林はどのような経歴を歩んできたのか-。中学で女子3000メートルの群馬県記録を樹立した。2位が1学年後輩の不破聖衣来(せいら)だったほどだが、高校では記録が伸びず。早大では体育会の競走部ではなく、ホノルルマラソンの完走を目指すサークルに所属した。活動自体は週1回皇居ラン(約5キロ)2周と「緩かった」というが、徐々に「高校で結果を出せなくて心残りがあった。速く走りたい」と思いが強くなった。

大学4年時までは総務省を目指し、国家公務員試験の塾にも通っていたが、実業団での競技継続を決意。電話やメールで各社に売り込み、大塚製薬には河野匡監督に直談判して内定をつかみとった。

今年1月の大阪国際女子マラソンでは自己ベストの2時間21分19秒で2位。パリ入賞者の鈴木に先着し、初の世界大会代表をつかんだ。

この日は大学時代にサークル活動で走った皇居周辺のコースを、日本代表のユニホームで躍動。大会前には「まさかジャパンのユニホームを着て走ることができるとは思わなかった」と感慨を込めていた。異色の道を歩んできた24歳が、希望を与える走りを見せた。

◆小林香菜(こばやし・かな) 2001年(平13)4月4日、群馬県前橋市生まれ。中学で水泳部に入部も2年から陸上部に途中入部。3年時には女子30000メートルでジュニア五輪に出場した。埼玉・早大本庄高を経て早大に進学し、サークルの「ホノルルマラソン完走会」「山小屋研究会」に所属。マラソン初挑戦の21年富士山マラソンでは3時間29分12秒。フルマラソンは今回9度目。154センチ。

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