ロシアがプーチン大統領の下で国を挙げて取り組んだソチ五輪。検査所の元トップが組織ぐるみの不正について、生々しく語った。
ロドチェンコフ氏は薬物を酒に混ぜて有望選手に与えていたという。検査の不正は夜間にランプの明かりだけの薄暗い中で行われ、尿検体のすり替えはトイレの壁に開けた小さな穴を通じて。開封できない仕組みになっている尿の保存容器は、ロシア連邦保安局(FSB)が開ける手段を開発したという。同氏は手の込んだ一連の手口を「私たちの働きはスイス時計のようだった」と表現した。
衝撃的なニュースは世界反ドーピング機関(WADA)の理事会開催中に報じられた。出席していたノルディックスキー距離女子の五輪金メダリスト、ベッキー・スコットさん(カナダ)は「クリーンな選手が損をしてはいけない」と憤りをあらわにした。自身はロシア選手の薬物違反発覚で、メダルの色が変わった経験を持つ。
国・地域別で1位となる33個のメダル獲得は国ぐるみの不正によって積み上げられたものなのか。WADAは調査に乗り出す方針だ。