“ダイヤの原石”白谷ドンジョが聖地花園で初トライ

前半22分、パスをつなげ東軍WTB白谷ドンジョが右中間にトライを決める(撮影・清水貴仁)

<ラグビーU18合同チーム東西対抗戦:東軍31-10西軍>◇7日◇花園

 “ダイヤの原石”が花園デビューを果たした。中央アフリカ人の父を持つ東軍WTB白谷ドンジョ(3年=三重・飯野)が初の聖地でトライを決めた。

 10-5とリードの前半22分。ゴール前約15メートル右隅で左からのパスを受けると、50メートル6・2秒のスピードに乗った。目の前にできたスペースを走りきり、右中間にトライ。「スペースが空いていたので『(トライを)取らなきゃヤバイ』と思った。始まる前からすごく緊張しました」とさわやかな笑みを振りまいた。

 全国高校大会三重県予選では、初戦で0-71と三重に完敗。飯野の部員はわずか8人で、鈴鹿との合同チームで臨む環境だった。白谷は1歳の時に中央アフリカから日本へ。中学まではサッカーに打ち込んだ。

 ラグビーとの出会いは偶然だった。飯野への進学理由は「好きな絵を描くため」。同校には「応用デザイン科」があり、運動を本格的にする予定はなかった。だが、ラグビー部顧問から「絵を優先して良いから」と勧誘を受けた。みるみるうちに楕円(だえん)球の魅力に取りつかれた。

 俊足に183センチ、82キロの恵まれた体。大型BKとして夢は広がる。今春からは東海学生リーグ2部の名古屋経大でプレーを続ける。白谷は言う。「サッカーの時は気持ちを入れていても、それがボールコントロールに(悪い意味で)出た。ラグビーは気持ちをそのまま生かせる。やりがいを感じます」。将来は7人制のプレーにも興味を持つ。絵を描こうとスタートした高校生活。3年後、白谷は全く想像しなかった道を歩むことになった。