<買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会福岡2026:日本3-0インド>◇11日◇準々決勝◇福岡・北九州市立総合体育館
世界ランキング6位の日本が、同49位のインドを3-0で下し、準決勝進出を決めた。エース高橋藍(25)が4本のサービスエースを含む両軍最多14得点。ベテランセッター深津英臣(36)が巧みなトスワークで導いた。全体1位で突破した1次リーグ(L)から4連勝。2大会連続11度目の優勝と28年ロサンゼルス五輪切符獲得まで、あと2勝に迫った。12日の準決勝では韓国と対戦する。
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36歳のセッターは、勝利の輪の中で静かに拳を握った。4強進出にも「まだまだ目標には近いようで遠い」と淡々。「あと2戦、本当に苦しい試合になる。プレッシャーも受け入れて、はね返していく。そういうチームになれたらいい」。冷静に先を見据えていた。
全4試合で先発し、多彩な配球で勝利を支えてきた。この日もエバデダンや小野寺の速攻を効果的に使い、要所では西田や高橋のバックアタックを引き出した。コンビの精度を課題に挙げていた石川とは、試合のなかった2日間にトスの細かな軌道を確認。「こういう時は速く、こういう時はゆっくりと」。試合中も対話を重ね、「今日、2人で『今の、今の』というのはあったので、その本数をどんどん増やしていく。それが勝利につながってくる」と手応えを得た。
日の丸を背負う重圧に、打ちのめされた過去がある。正セッターとして臨んだ16年リオデジャネイロ五輪世界最終予選では切符を逃した。当時を「本当に何も覚えていない。それぐらい自分がいっぱいいっぱいになって、つぶれた」と振り返る。17年には代表主将を務めたが、長く代表の主戦場から遠ざかった。
それでも、復帰を目指し続けた。気持ちだけでは世界で通用しないと痛感し、国内外、男女を問わず何人ものセッターの映像を集めて研究。元女子日本代表の竹下佳江もその1人だった。「いろんなことを学んだ」。特に足のステップや、足からボールへ力を伝える体の連動性を追求。技術を磨き直し、今季7年ぶりにA代表に返り咲いた。
重圧を力に変えてコートに立つ。「日の丸を背負うことは本当にやりがいがある。プレッシャーや責任はあるが、かみ砕いていいプレーができるようにというのは、磨いてきたところ」。五輪切符まであと2勝。最年長の司令塔が、10年前の忘れ物をつかみにいく。【勝部晃多】