<買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会福岡2026:日本3-0イラン>◇13日◇決勝◇福岡・北九州市立総合体育館
世界ランキング6位の日本が、28年ロサンゼルス五輪出場権を獲得した。同18位のイランをストレートで下し、2大会連続11度目のアジア制覇。西田有志(26)が最多の18得点で快勝に貢献。高橋藍(25)は全体トップの22本のサービスエースを決め、最優秀選手(MVP)に選ばれた。石川祐希主将(30)の下、今季最大の目標を達成。8月の新体操団体に続き、日本勢2例目の五輪切符獲得を果たした。
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石川は、柄にもなくはしゃいでいた。最後の1点を決めると、仲間一人一人の顔を見て「うおー!」と叫び、次々と抱き合った。待望の五輪切符。「ほんとにここで取るためにやってきたので、その目標が達成できてたということ」。かれた声。疲れ切った表情。そこに、安堵(あんど)感が重なった。
チームの頼もしさを感じた決勝だった。この日は徹底マークに苦しみ、第2セットまでに被ブロック6本。「僕に関してはパフォーマンスを上げられなかった」。それでも仲間に支えられながら要所を締めたのが背番号14。第2セットはサービスエースで締め、試合も自らのスパイクで決めきった。「僕が何かやったっていうよりは、周りの選手が強くなった」と言った。
大会前、21年東京五輪で母国フランスを頂点に導いたティリ監督から、全員へ語りかけられた。「1点のために話し合い、最大限の喜びを出し、ポジティブな面だけを見せなさい」。求められたのは、技術だけでなく、苦しい時に仲間を鼓舞する姿勢。「アジア選手権最後の日まで、このマインドで」。その「最後の日」に、選手全員で笑った。
今季は厳しい船出だった。25年世界選手権の1次リーグ敗退から巻き返しを期す中、5月28日のキックオフ会見は、当時の代表メンバーが大麻所持で逮捕されたことで中止に。選手にも動揺が広がる中、石川は「もう一度皆さんに応援していただけるチームを改めて作る」と約束した。
コート外では「どう扱われようとどうでも良い」と話すいじられキャラ。高橋も「ギアの上げ方がずば抜けている。追い越さないといけない存在」と、頼るだけでなく主将を追った。今季代表復帰した主軸の西田も、誰よりも早く練習コートへ。選手たちは自分たちの手でネットを張るところからリスタートした。石川が「言い続けてきた」目標へ、一丸で突き進んだ。
日本戦計6試合はチケット完売。主将は「もっと強くなれる」と言い切った。これからも応援されるチームであり続けるために。「ゴールはロスでのメダル」。2年後、72年ミュンヘン大会以来56年ぶりの五輪表彰台に挑む。【勝部晃多】