構えたらパシャッ 画面と体が平行ならOK/父さん母さんの指導講座〈3〉【捕手編】

難しいポジションだから…食わず嫌いはもったいないです。わが子がキャッチャーのイロハを身につければ、世界が一気に広がります。ぜひぜひ、親子一緒にトライ!(2016年5月7日掲載。所属、年齢などは当時)

その他野球

★動作を分解 テクニックも

「父さん母さんの指導講座」捕手編です。「マリーンズ・アカデミー」でコーチを務める、元ロッテ捕手の杉山俊介氏(38)に聞きます。

【構え】足の長さや股関節の硬さ、筋力は人それぞれ。この形、という決まりはありません。「足を肩幅より少し広げて」と言って構えさせ、いろいろな角度から押して下さい。一番動かない、ピタッとはまるポジションがあるはずです。

なるべくなら、膝は地面につけない方がいいです。捕った次の動作が遅くなるからです。最初に自分のポジションを身に付けることは、非常に大切。いいポジションであれば、何分でも同じ形をキープできます。真正面から写真を撮って、構えを確認しましょう。体の各場所が、画面に対し平行になっていればOK。ピッチャーに安心感を与えるため、真っすぐ、大きく構えてあげることです。

【捕球】「肘から先で捕ること。肘から先以外は、動かさないで捕る」。こう要点を伝えて差し支えありません。キャッチャーミットは、肘の高さから落とさないようにします。

最初は窮屈かも知れませんが、近い距離で、緩いボールを捕る。徐々に距離を延ばしていきます。

捕球のコツは「外から攻めること」。実際にボールが到達するポイントに対し、すべてのコースで外から内へミットを出していきます。「ストライク」とコールしてもらえる確率が上がります。

捕球時、ミットの中はこんな手の形が理想。親指に注目

捕球時、ミットの中はこんな手の形が理想。親指に注目

もう1つ。捕球するとき、ミット内の親指をグッと上げて捕るのです(写真)。これも近い距離から練習しましょう。ボールの強さ、ミットの重さに負けないようになるし、微妙なコースのストライク率も上がるはず。この辺りが捕手の技になります。

1999年入社。整理部―2004年の秋から野球部。担当歴は横浜(現DeNA)―巨人―楽天―巨人。
遊軍、デスクを経て、現在はデジタル戦略室勤務。
好きな取材対象は投手、職人、年の離れた人生の先輩。好きな題材は野球を通した人間関係、カテゴリーはコラム。
趣味は朝サウナ、子どもと遊ぶこと、PUNPEEを聴くこと。