その他野球2023.05.12 10:55

久我悟

◆廣畑実(ひろはた・みのる)1993年(平5)8月27日生まれ、大阪府出身。大阪桐蔭の内野手として、1年秋にレギュラーを獲得。翌年のセンバツに出場。2年秋から主将を務める。1学年下に藤浪晋太郎(アスレチックス)らがいた。亜大進学。大学2、4年時に神宮大会優勝。JR東海に進むも、右肘故障の影響で16年に現役引退。退社後に野球塾、オンライン指導など小、中学生に野球を教える。19年9月にYouTube「ミノルマンチャンネル」を開始。600本以上配信し、現在10万3000人の登録者数は野球技術指導動画としては最大。20年2月「ロングティーキング関東予選」では、軟式球で119メートルを放ち優勝。168センチ、75キロ。右投げ左打ち。コロナ禍で話題に　2020年4月14日付紙面はこちら

｢ベースランド新木場｣

バスを降りると、木の香りがした。やってきたのは江東区新木場。ミノルマンの故郷、大阪のみなさん、「えとうく…」ではなく「こうとうくしんきば」と読みます。江戸時代から材木商が集まった「木場」が移転してきたから「新木場」。だから、目の前は東京湾でも潮より木が香るのか…。

そんなことを考えながら、グーグルマップが連れてきてくれたのは「ベースランド新木場」。ミノルマンが東京校を行う室内練習場で、月～金曜日の午後5時～9時まで2階の半分を借りている。

レッスンは80分1コマで、最大5人が受講する。料金など詳しくは概要欄で…ってのは「YouTubeあるある」だが、当欄も野球塾の詳細は別掲させていただきます。

まずは体の動きをチェック

訪れたのはオープンから1週間経った4月10日で、すでに30人を超える入会者がいたが、時間によっては少人数で実施することもある。

この日、最初の受講者は葛飾区の鈴木かのんさん(小6)1人だった。目がぱっちりした女の子で、4年生から軟式チームに入り、野球を始めた。

お父さんと中学球児のお姉さんが、YouTube「ミノルマンチャンネル」をよく見ており、開校を機に勧められてやってきた。ミノルマンが女子野球チーム「Amazing」を率いていたのも、姉妹が興味を持ったきっかけだった。

体験入塾を経て初めてのレッスンは、久松宏輝トレーナー(27)によるトレーニング。ここでのトレーニングとは、体を鍛えるよりも、体の動きのチェックと、動かし方の指導がメインだ。

「動かし方を意識させるだけで、技術指導に移ったときの動きが変わるんですよ」と、久松トレーナーが教えてくれた。高知・明徳義塾野球部出身の彼は、YouTubeでも野球塾でも、ミノルマンを支えている。

「靴下を脱いで、はだしになってみて」。足の指先を「グー」の形にして、力の入り具合をチェック。「グー」にしたまま片足立ちの状態で体を押すとぐらぐらした。今度は足の甲、親指と人さし指の間をもむようにしてさすってから再び片足立ち。足の裏が地面をしっかりつかんで、ぐらぐらしなくなった。(写真1)

写真1

スイングもチェックした。「バッティングで大事なのは」「股関節!」。しっかり答えたが、いざ打撃の構えをしてみたら、ひざに力が入っていた。ひざと股関節の角度を調整して、いわゆる腰が座った形にして、ステップの形のまま1分間。

久松トレーナーしんどかったのは、太ももの裏と表どっち?

かのんさん裏かな。

久松トレーナー正解。太ももの裏とおしりがしんどかったら、股関節が使えているんだ。ひざより股関節の力の方が大きいから、股関節が大事なんだよ。

｢ダイソーで売ってるやろ｣

いよいよ、ミノルマンにスイッチした。何度か素振りを見て、打撃のレッスンが始まった。塾長の第一声は「ホームランを打つ練習をしよう。狙うのはホームランだけやで」だった。

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