「野球振興くじ」が競技人口拡大のカギ プロアマが初めて向き合う財源問題

日本球界にとって、大きな転機が訪れようとしている。日本野球機構(NPB)は7月のオーナー会議で、「野球振興くじ」の導入について、プロとアマが合同で検討していくことを決めた。アマ野球の代表組織である全日本野球協会の山中正竹会長(79)は、この動きを前向きに捉える。日本野球154年の歴史の中で、プロとアマが「財源」という共通の課題で初めて向き合う。その先に何が見えるのか。山中会長に聞いた。(全3回)

その他野球

◆山中正竹(やまなか・まさたけ)1947年4月24日、大分県生まれ。佐伯鶴城ではエース左腕として活躍。法大ではリーグ最多48勝。リーグ優勝3度、全日本大学野球選手権優勝。卒業後は住友金属で7年連続で都市対抗出場。76年に現役引退後、82年に住友金属監督として都市対抗優勝。92年バルセロナ五輪監督として銅メダル。94年から法大監督として7度のリーグ優勝、全日本大学野球選手権優勝。03年に横浜(現DeNA)取締役。06年WBCアジア代表の技術委員。16年に野球殿堂入り(特別表彰部門)。

侍ジャパン新監督就任会見 フォトセッションに臨む、左からNPB中村勝彦事務局長、侍ジャパン井口資仁監督、NPB榊原定征コミッショナー、全日本野球協会山中正竹会長=2026年7月25日

侍ジャパン新監督就任会見 フォトセッションに臨む、左からNPB中村勝彦事務局長、侍ジャパン井口資仁監督、NPB榊原定征コミッショナー、全日本野球協会山中正竹会長=2026年7月25日

JリーグやBリーグでも採用された、無作為の「非予想系くじ」限定

これまでプロ、アマそれぞれの組織として歩んできた日本球界が、中学野球の財源確保を念頭にした「野球振興くじ」をめぐり、同じテーブルにつくことになった。山中会長は「野球を普及するためにも、強化するにも、やっぱりそれなりの財源が必要」と語る。

今回導入を検討する「野球振興くじ」は、賭博とは一線を画す「非予想系くじ」に限定される。コンピューターが無作為に勝敗パターンを選択する仕組みで、八百長にはつながらない形を想定。JリーグやBリーグでも採用され、収益はスポーツ団体や地方自治体に助成金に充てられている。

20年弱で競技人口半減

本文残り52% (745文字/1441文字)

1990年入社。アマチュア野球担当としてシダックス監督時代の野村克也氏、2006年夏の甲子園を制した早実・斎藤佑樹氏など取材。
プロ野球ではロッテ・バレンタイン監督解任騒動。DeNAの球界参入から中畑清初代監督フィーバーなど担当。
ストレス発散は1人カラオケ(ミスチル縛り)とゴルフ。