「常温で負けないように」渡辺正行「退場者出すためのコーラだった」/インタビュー3

コント赤信号のリーダー、渡辺正行(67)が、恒例の熱海五郎一座・新橋演舞場シリーズ第9弾の東京喜劇「幕末ドラゴン~クセ強オンナと時をかけない男たち~」(5月31日~6月25日)に出演する。高齢者ばかりの劇団が幕末にタイムスリップし、坂本龍馬や新選組と出会う爆笑サバイバルを演じる。また、1986年(昭61)から主催し、数々の東京芸人を輩出してきた「ラ・ママ新人コント大会」は400回を数えた。渡辺の現在、過去、未来について聞いた。取材では“お約束”で、コーラも飲んでもらった。

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「笑っていいとも」

85年4月からフジテレビ系の昼の人気番組「笑っていいとも」の月曜日に、コント赤信号ではなく渡辺正行1人でレギュラー出演するようになった。渡辺がコーラの早飲みで対決する「13日の月曜日」が人気コーナになった。

「今でも『熱海五郎一座』で初日、中日、楽日だけ飲みます。以前は毎日飲んだりとか、芝居の中で飲むシーンがあったんですよ。だけど、毎日飲んだらキツイってことが分かって来て、エンディングのトークの時に初日、中日、楽日にサービスだと言って飲みます。チビチビ飲む分には、コーラは好きなんですよ。『笑っていいとも』でやっていたのは、1年間くらいじゃないですかね。あの当時はね。1日で4本、5本くらいのでっかいコーラを飲んでいました。最初は、観客の中から退場者を出すためのコーラだったんです。会場のスタジオアルタに来ているお客さんは『笑っていいとも』と、その後の『ごきげんよう』の生放送を続けて見られたんです。でも、楽しませすぎだからお客さん全員に番号を付けて人数分のコーラを用意して飲み干していって、その番号が出たら退場。僕らが飲んで、なかなか退場者が出ないと盛り上がらない。だから僕は、言われるだけコーラを飲んでましたね。ひょうきんディレクターズの1人だった、永峰明さんが考え出しましてね。それで、僕の飲みっぷりがいいって言うんで、プロデューサーだった横澤彪さんが、もう対決にしたらいいじゃんって。で、対決コーナーになって、1回負けたんですよ。そうしたら横澤さんが、普段は俺の楽屋になんか来ないのに、負けた日にコンコンって楽屋に来て『ナベちゃん、負けちゃったね』って。え、これ負けちゃいけないんだと思って、それから絶対勝つようにしました。コーラーは冷えてると、喉が閉まっちゃって飲みにくいんです。それで、大体、身体のでかい人が早いんです。身体のでかい人が相手だと、キンキンに冷やしたコーラを渡して、僕は常温のやつを飲んで絶対負けないようにしてました(笑い)」。

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