【記者座談会〈2〉】鍵山優真も認める「練習の鬼」宇野昌磨

晴れやかな笑顔、静かな涙-。フィギュアスケートの2021-22年シーズンも、世界中の選手の演技が見る人の胸を打ちました。今季、現場で取材を重ねてきた担当記者の木下淳(41)阿部健吾(40)松本航(31)による座談会第2回 。北京オリンピック(五輪)の男女シングルを振り返ります。全4回の第2回。

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<フィギュアスケート2021-22年シーズンを振り返る:その2>

北京五輪表彰式を待つ間、記念撮影に笑顔を見せる、金メダルのネーサン・チェン(中央)、銀メダル鍵山優真(右)、銅メダル宇野昌磨

北京五輪表彰式を待つ間、記念撮影に笑顔を見せる、金メダルのネーサン・チェン(中央)、銀メダル鍵山優真(右)、銅メダル宇野昌磨

父正和コーチと二人三脚

木下「羽生選手が与えた影響という意味では、初出場で18歳にして銀メダルをつかんだ鍵山優真選手も、かけられた言葉を大切にしていたね。21年の世界選手権出場を決めた後の会見での『自分の気持ちにうそをつこうとしてたので、そういうのはいらないよ』。時間がたつにつれ、胸に深く刻まれてきたそうで、比例して不安とか、後ろ向きな気持ちがなくなっていったと」

松本「その世界選手権で2位に入った時に、小塚崇彦さんの評論を担当したのですが『猫が高い場所から降りるようなイメージ』とジャンプ着氷時の膝の使い方のうまさを話されていたのが印象的です」

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