2004年アテネ五輪を当時の世界タイ記録12秒91で制覇した「アジアの昇り龍」。中国人選手の五輪陸上男子金メダルは史上初、トラック種目の五輪金メダルはアジア人として初めての快挙だった。189センチの柔軟な体でハードルを軽くまたぐようにクリアし、レース終盤の伸びは黒人選手をしのぐ迫力がある。2006年7月には12秒88の世界記録を樹立して国際陸連の年間パフォーマンス賞に輝き、地元北京での五輪連覇も有望視されている。
アテネ五輪当時の童顔に精かんさが加わり、アジアでの女性人気も高い。出身地の上海市には五輪優勝の銅像が建ち、年収も中国3位にランクアップするなどトップアスリートとして生活環境も大きく変わった。
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劉翔(リュウ・ショウ)。
1983年7月13日、上海市生まれ。小学4年で走り高跳びを始め、16歳で110メートル障害に転向した。2001年5月に13秒32の17歳世界最高記録をマークして国際舞台へ飛び出した。アテネ五輪優勝。2006年7月の12秒88は同種目13年ぶりの世界記録更新になった。189センチ、82キロ。
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- 12秒88(2006年7月11日・スーパーGPローザンヌ大会)=世界記録
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- 2003年 世界陸上パリ大会3位(13秒23)
- 2004年 アテネ五輪優勝(12秒91)
- 2005年 世界陸上ヘルシンキ大会2位(13秒08)