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時天空「親方の指示あったと思う」

雪の中、顔を隠し名古屋地検に送検される元時津風親方の山本順一容疑者(右)
雪の中、顔を隠し名古屋地検に送検される元時津風親方の山本順一容疑者(右)

 大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山(当時17、本名・斉藤俊さん)傷害致死事件で、死亡前日の昨年6月25日に暴行が断続的に約3時間続いていたことが9日、愛知県警捜査本部の調べや関係者の話で分かった。捜査本部はこの日、先代時津風親方の山本順一容疑者(57=元小結双津竜)と兄弟子3人を名古屋地検に送検した。

 捜査本部の調べなどによると、山本容疑者は午後7時ごろ、夕食の席で、部屋から逃げた斉藤さんに約30分間、説教した後、ビール瓶で腹などを約10回小突き、1回は額を殴った。さらに兄弟子が約30分間暴行。部屋に戻った斉藤さんは謝ったが、山本容疑者は「何度謝っても信用できない」と言い、再び兄弟子が暴行。午後10時ごろまで繰り返されたという。さらに翌26日には序二段怒涛こと伊塚雄一郎容疑者(25)が金属バットで4~5回、腰のあたりを殴っていたことが分かった。山本容疑者は逮捕前に「バットの暴行は1回だけですぐ止めた」と話していた。

 時津風親方はこの日、逮捕された弟子3人に対して、日本相撲協会から処分が出る前に引退させることは「絶対にない」と語った。この日の福祉大相撲(両国国技館)に参加した時津風部屋の平幕時天空は「親方からの指示があったと思う。(兄弟子の)3人は将来があるのに、かわいそう」と話した。平幕豊ノ島も「3人の分まで相撲に集中したい」と神妙に話した。

[2008年2月10日9時2分 紙面から]

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