法大野球部に地元後援会発足


 法大野球部を支援する川崎の地元後援会が発足することになった。これは、川崎市中原区に練習グラウンドと合宿所を川崎市中原区に置いている野球部を支援しようという試みである。
 発足のきっかけとなったのは、古くなった合宿所の建て替えだった。昨年12月に野球部は中原区内で寮の建て替えを行ったが、建設期間中に地元企業の社長が、部員の仮住まいを貸したり、部員に対する支援を行った。こうしたことを機に、地元企業約30社が中心となって後援会の発足が決まった。
 今後、後援会は地元応援団を作ってリーグ戦で応援を行ったり、「激励会」を開催したりする。また、野球部の監督、コーチ、選手が、中原区内の小中高に対して野球指導教室などを開いたりして、地元の住民との交流を深めていく。

 尚、設立総会は2月26日の16時から、「ホテル ザ・エルシー」(中原区小杉町)で行われる。17時からは、山中正竹監督の講演会も予定されている。


藤井・亘 米球界挑戦へ


 藤井了(さとる)(法4)と亘(わたり)伸哉(文4)が米球界に挑戦する。
 二人は渡米後、マイナー契約を目指す。近年法大からは米球界挑戦が相次ぐ。昨年の佐藤隆彦(フィリーズ)、南容道(レッドソックス)、をはじめとして根鈴、宮崎等多くの選手を輩出してきた。フィジカル強化に重点を置く法大ならではの進路と言える。藤井・亘、両選手の活躍に期待したい。

藤井了(ふじい・さとる)=投手、右投げ右打ち、法学部4年、178cm80kg、1979年5月5日生まれ、田辺高出身、六大通算成績・6試合 1勝1敗 8・1/3回 自責点1 防御率0.93 MAX140`後半のストレートが武器の本格派投手

亘伸哉(わたり・しんや)=内野手、右投げ右打ち、文学部4年、186cm94kg、1979年4月7日生まれ、佐野日大高出身、六大通算成績・7試合 9打数 1安打 0本塁打 1打点 打率.111 サード、ショートを器用にこなす長身プレイヤー


後藤ら3選手プロキャンプ派遣へ


 法大野球部から主力三選手がプロキャンプに派遣されることが決定した。派遣選手は新主将で来期のドラフトの目玉となる後藤武敏、法大のエース・土居龍太郎、昨期頭角を現した巧手・河野友軌。後藤は近鉄へ、土居はオリックス、河野が日本ハムへそれぞれ派遣される。   

秋季リーグ戦全日程終了 浅井がベストナインに

 10月30日をもって、2001年度東京六大学野球秋季リーグ戦が終了した。法大は勝ち点4ながらも勝率の差で慶大に及ばず、2位という結果に終わった。なお、浅井が捕手部門で2度目のベストナイン受賞となった。        
*秋季リーグ戦 星取表(全日程終了)*
順位 チーム 慶大 法大 早大 明大 立大 東大 勝点 勝率
優勝 慶 大 × ○○ ○●● ○○ ○○ ○○ .818
法 大 ●● × ○○ △●○○ ●○○ ○○ .667
早 大 ●○○ ●● × △●○● ●○○ ○○ .538
明 大 ●● △○●● △○●○ × ○●○ ○○ .538
立 大 ●● ○●● ○●● ●○● × ○●○ .357
東 大 ●● ●● ●● ●●●○●× 10 .091


立大3回戦 最終戦完封勝利 勝ち点4で2位確定

第3戦   10月22日(月)

法 大
立 大

  (法)○松本祥(4勝3敗)、奈須 ― 浅井
   [本]河野1号(4回・佐藤) 浅井2号(8回・速水) 清水久1号(9回・速水)

  (立)●佐藤(1敗)、持永、速水 ― 今村


 法大は初回、3番・浅井中前適時打で先制。4回には左中間二塁打の4番・後藤を塁に置いて、6番・河野が右越2点本塁打を放った。8回には浅井が左越本塁打、9回には代打・清水久のリーグ戦初となる左越本塁打で1点ずつを追加。
 投げては松本祥と奈須の継投で立大打線を零封。全日程を終了し、勝ち点4、今季の2位が確定した。

*コメント*

松本祥投手(今季4勝目)「立ち上がりはあまりよくなかったが、中盤はコントロールも定まってきた。今季は(土居、奈須の)2人のエースが不在のため先発の機会が多く、自分がやらなければというプレッシャーがあった。しかしシーズン通して投げられたのは自信になった。今後はもっと高いレベルで投げられるように、冬場のトレーニングに励みたい」

奈須投手(7回途中から好救援)「(今日の登板について) 昨日の疲れが少しあったが、松本祥が頑張って0点に押さえていたので点を取られないようにがんばった。 (今年1年間を振り返って) 先発で多く投げさせてもらって、来年につながる年になった」

田中主将「主将をやらせてもらい、山中監督のもとで、そしてこのチームメイトと野球をやれたことは、本当によかった。日本一にはなれなかったけれど、まとまりのあるいいチームだった。そして、みんな自分の言うことをよく聞いてくれた。みんなに感謝したい。また、春のアメリカキャンプという貴重な機会も与えてもらえて監督や部長に感謝している」

山中監督「(リーグ戦を振り返って)開幕時は土居と奈須の2人を欠いての戦いであったので、投手のやりくりがなかなか上手くいかなかった。それが打線にも悪い影響が出た。しかしその中で松本祥は奮闘し、よくやったと思う。松本祥の後に続く投手が誰かと期待をしていたが、出て来なかった。1年生はよく頑張って投げていたと思う。しかし松本祥と同等の力ではなかった。
 一番のヤマは第3週の慶大1回戦、9回に逆転の本塁打を打たれたことだ。あそこの週でひとつでも勝てていたら望みはまだあったかもしれない。
 (引退をしていく4年生に向けて)田中公の存在は大きかった。私が今まで野球に携わって会ってきた主将の中で、最も優れた主将であった。バランス感覚を持った勇気のある人物であった。副主将の北原、清水昭も役割を果した。多井、南、清水昭らは結果を残せるだけの実力を持ちながらうまくいかなかったのが残念である。これからの活躍に期待したい。浅井は3年秋で苦しんだが4年で見事に成長し、プロ野球からも注目される選手になった。よく頑張ったと思う」

       
*秋季リーグ戦 星取表(第7週まで)*
順位 チーム 慶大 法大 明大 早大 立大 東大 勝点 勝率
優勝 慶 大 × ○○ ○○ 10/27 ○○ ○○ 1.00
法 大 ●● × ●△○○ ○○ ●○○ ○○ .667
明 大 ●● ○△●● × △○●○ ○●○ ○○ .538
早 大 10/27 ●● △●○● × ○●○ ○○ .500
立 大 ●● ●○● ○●● ●○● × ○●○ .357
東 大 ●● ●● ●● ●●●○●× 10 .091


立大2回戦 奈須が完投勝利 今季最終戦へ

第2戦   10月21日(日)

立 大
法 大 ×

  (立)●小林、持永、三村、速水、佐藤 ― 今村

  (法)○奈須(2勝) ― 浅井   [本]浅井1号(6回・持永)


 法大は6安打で3点を取ると奈須が完投し、立大戦の星を五分に戻した。
 2回裏、2つの四球と犠打で一死一・三塁とすると、8番・亘の遊ゴロの間に1点を先制する。3回表に立大に追いつかれるが、その裏、左線二塁打で出塁した3番・河野を、4番・後藤が適時打できっちり返し、再び勝ち越し。そして6回裏には5番・浅井が今季初(通算2号)の左翼本塁打を放ち、立大を突き突き放した。
 投げては、今季2度目の先発となった奈須が立大を散発4安打1失点に抑え、今季2勝目を挙げた。

*コメント*

奈須投手(完投で今季2勝目)「結果的に1点しか取られなかったが、調子自体はあまりよくなかった。腰はもう完全復活したので心配ない」

田中主将「(勝ったけれど)いい流れではなかった。しかし早い段階で(立大の)小林を降ろせたのがよかった。さらに2点目(3番・河野が出塁して4番・後藤が適時打)が大きかった。うちは二死からでも点に結びつけられるので、あきらめずにやっていけるといいと思う。明日もみんなでカバーしあって、最後勝ちます」

山中監督「負ければ最後の試合だったので、負けて終わりにしたくはなかった。明日の試合で勝って1年間を終わらせるための試合だったが、いい勝ち方ができた。
 打線はまだ活発ではない。連打で相手投手を攻略しているわけではないからだ。立大の持永投手は我々に対して自信を持って投げてきていた。明日は長いイニングを投げるだろう。要注意である。
 奈須は良くなかった。打たれているわけではないのだから、もっと強気で攻めなければならない」


立大1回戦 追加点奪えず逆転負け

第1戦   10月20日(土)

法 大
立 大 ×

  (法)●松本祥(3勝3敗)、山本、亀川、藤井 ― 浅井

  (立)小林、○持永、鶴井、速水、佐藤 ― 今村


 法大は初回、立大先発・小林の立ち上がりを攻め、安打や失策で1死満塁として5番・浅井と6番・多井の連続適時打で3点を先制。しかしその裏、立大は和田の適時二塁打で1点を返し、3回には1死1、2塁からまたも和田が左越2点二塁打を放ち同点に追いつかれ、さらには多幡の右前適時打で逆転。今季の法大投手陣を支えてきた先発・松本祥は3回途中でノックアウトされてしまった。
 法大打線は10安打しながらも、リリーフした持永、鶴井、速水、佐藤のリレーの前に2併殺などで、2回以降追加点を奪うことはできなかった。

*コメント*

田中主将「初回に先制していい感じだったが、その後幾度かのチャンスを生かせずつき放せなかった。松本祥の調子が悪かったが、こういう時に野手がカバーしていかなければならない。しかしその精神的強さがなかった」

山中監督「チャンスをモノにできなかった。松本祥はここまで、土居と奈須の戦線離脱の間に大黒柱として頑張り続けてきた。いつも思いどおりの投球ができるわけではない。調子の悪い時にどれだけ耐え、いい状態に戻せるかがエースの条件だということを知っただろう。
打線はチャンスに最後の決め手がなかったのが敗因。初回に3点取って気が緩んだわけではなかったが、追いつかれて逆転されるという、形としては一番まずい試合展開だった。 明日はしっかりとした試合をして勝ち点につなげていかなければならい」


早大2回戦 奈須が今季初登板初勝利 勝ち点3

第2戦   10月14日(日)

早 大
法 大 ×

  (早)●江尻、生出、菊池 ― 阿部、東

  (法)○奈須(1勝) ― 浅井  


法大は3回、この回先頭打者の1番・染矢が内野安打で出塁する。すかさず2番・澤村が送りバントを決めて一死2塁。3番・河野が右前安打で一死1、3塁とチャンスを広げ、続く4番・後藤の左線適時二塁打で2点を先制した。その後、5回の5番・浅井の左前適時打などで追加点をあげ、終わってみれば二ケタの12安打。勝ち点を3とした。リーグ戦終盤ではあるが、ようやく本来の強力打線が戻ってきた。
投げては、怪我で戦列を離れていた奈須が今季初登板。立ち上がりからコントロールよく安定した投球で、故障明けを感じさせない好投を見せた。継投もあり得るのではという予想に反し、早大打線を散発6安打、8奪三振、無死四球に抑え、1勝目をあげた。

*コメント*

奈須投手(今季初先発、無四球完投勝利)「今日は調子が良く、9回を投げきれて満足している。久々のマウンドは少し緊張した。優勝はなくなったが、打線が点を取ってくれて、今はいい雰囲気でやれている。この調子で立大戦を2連勝で終えたい」

河野外野手(4打数3安打と大活躍)「今日は調子が良かったので思いっきりやれた。チームの状態は上向きなので立大戦も二連勝したい」

田中主将「(慶大の)優勝が決まってしまったが、早稲田との対校戦の差を縮めたかったので勝ててよかった。今まで松本祥が頑張ってきてくれていたが、(今日先発の)奈須が戻ってきてくれて本当によかった。来週は最終戦を迎えるが、あと一週間気持ちを持続して、後輩達には言葉でもプレーでも何かを残していきたい」

山中監督「慶大の優勝が決まった状態で奈須の復活を迎えたのが非常に残念だ。松本祥の成長もあり、土居か奈須のどちらかがいたらなんとかなったかもしれない。二人の欠場は非常に大きかった。それが打線にまで影響した。
 (奈須の登板について)練習を見ていて、これなら行けるだろうと思った。今季初登板ということもあり、最後には疲れが出た。球が浮いたり、集中力が切れたように見えた。打線はまだまだ彼らの力を十分に出しきっていない。良かったり悪かったりしているからだ。しかし、明大3回戦以降、良くなってきている。
 慶大の優勝が決まったが、早大には法大が嫌だなと思わせるように試合に挑んだ。最終週に向けて4年生が下級生に伝えることは、この一週間の(しっかりとした準備をする)姿であろう。そして最後まで全力で挑み、良い形で終わらせたい」


早大1回戦 投打かみ合い快勝

第1戦   10月13日(土)

法 大
早 大

  (法)○松本祥(3勝2敗) ― 浅井   [本]後藤2号(6回・和田)

  (明)●和田、生出、菊池 ― 阿部     [本]田中1号(8回・松本祥) 


 法大は初回、1番・リーグ戦初スタメンの松本勉が四球で出ると、すかさず盗塁。これが相手の送球ミスも誘い三塁へ。ここで2番・澤村は中前へ適時打。幸先よく先制点を取る。その後好機をつかめずにいたが6回、二死一塁から4番・後藤が左翼席中段に飛びこむ2点本塁打を放ち、ようやく追加点を奪う。7、9回にも1点ずつを奪い9安打で5点。 
 投げては松本祥が、丁寧な投球で早大打線を2安打に抑え完投勝利。ひさびさに投打のかみ合った快勝だった。

*コメント*

松本祥投手(2安打完投、今季3勝目を挙げる)「立ち上がりはよかった。ヒットは打たれたが特に動揺せず、自分の投球ができた。投球間隔が短いが調整はできている。投げられる試合は全て投げるつもりで、これからの試合はすべて勝つ」

後藤内野手(6回に2点本塁打を放つ)「(今日の本塁打について)完璧でした。感じはいいし、自信もついてきた。(全日本の合宿について)色々なものを見て勉強している。巨人の高橋由選手を見て格が違うなと思った。オーラが出ていました」

田中主将「今日の試合はミーティングでの話し合い通りできた。細かいミスはあったがカバーしあえた。100点ちかい点数をつけられる。(和田投手に対しては)過去の対戦結果や、和田投手の今季の調子をみて分析し、戦った。(一週試合がなかったが)練習の休みはなかったので、気持ちがきれることはなかった。 明日についてもすでにミーティングで徹底してある。ミスなどはカバーしあっていきたい」

山中監督「そう簡単に得点できないとは思っていたが、追いつかれる前に後藤のホームランがあった。あれが大きかった。その後も内容のある得点ができた。松本祥は土居と奈須が不在の中、頑張っている。チームの中で心強い存在になりつつある」


明大4回戦 加藤光リーグ戦初勝利で勝ち点2

第4戦   10月3日(水)

明 大
法 大 ×

  (明)●一場、牛田 ― 太田

  (法)○加藤光(1勝)、松本祥 ― 浅井


法大は明大を1点に抑え2つ目の勝ち点をあげた。1回表に1点を先行されたが、法大はその裏、1死から3連打で同点、なおも満塁から浅井の犠飛と普久原の右前適時打で一気に3点を奪った。6回にも染矢の犠飛で追加点。加藤光は5回を投げ、被安打4、与四死球1と好投。リーグ戦初勝利を飾った。

*コメント*

加藤光投手(5回を投げリーグ戦初勝利)「初勝利はうれしい。監督から自信を持っていけと言われた。ノーアウトでランナーを出さなくてよかった。これからもチームの力になっていきたい」

後藤内野手(1回、先制適時打を放つ)「(先制打は)チェンジアップが来ると分かっていたので、狙っていた。調子はそんなに悪くない。まずは結果を出すことが大事。今季は打線が弱く、これまであまりいい雰囲気ではなかったが、昨日の勝利でチームが盛り上がってきた。一週空いて早大戦を迎えるので、しっかり投手対策などもしていきたい」

田中主将「初回に点を取られたが、その裏にすぐ3点返せた。おとといの練習の成果が昨日に続いて出た。慶応が首位だが、このまますんなり優勝するとは思わない。必ずうちにもチャンスが来るだろう」

山中監督「先制されてすぐ返したのがよかった。昨日と同じように打線につながりがでてきたと思う。しかし、試合前は持続できるか半信半疑だった。明大の一場投手の調子が第2戦より悪かったことも、打てた要因かもしれない。
先発の加藤光は、投手陣の中で一番低めにコントロールできていた。以前明大に完封しているので、相性は良いと思い先発させた。良く投げたと思う。奈須のベンチ入りは、チームと加藤光に安心感を与えるためでもあった」    


明大3回戦 二ケタ安打で快勝

第3戦   10月2日(火)

法 大
明 大

  (法)○松本祥(2勝2敗) ― 浅井

  (明)●池田、佐藤賢、長尾、牛田 ― 太田  


 法大は4回裏、明大に2点を先制される。しかし5回表、8番・普久原が左中間を破る三塁打を放つと、先発の松本祥が自らの中前適時打で1点差にする。続く6回表には、一死一・二塁から5番・浅井の中前適時打で同点。すると再び普久原が二死満塁から走者一掃の三塁打。松本祥も二塁打で続き、結局この回に一挙5点追加した。
 先発・松本祥は明大打線から14安打を浴びたが、4失点に抑え明大戦の星を五分に戻した。

*コメント*

普久原外野手(三塁打2本を含む3安打3打点の活躍)「おもいっきり行けと監督から言われた。今日はよくバットが振れていたので気持ち的に楽に打席に入れた。」

田中主将「昨日の雨がいい方向につながった。今日の結果は今までやってきた事の結果。素直に嬉しいと思える勝ちだった。」

山中監督「今日は久々に10安打。久々に勝てた。最近打てないでいたので、少し基本に戻ろうということで雨天中止になった昨日、バッティングの理屈を考え直した。その中で普久原や河野が今日の安打につなげた。チームとしても少しふっきれた。
完投した松本祥は、14安打されたが、タイミングの合ったヒットはそんなに打たれていない。だから完投させた。 これでタイにした(1勝1敗1分け)。今日の試合でふっきれたと思う。気分も少し晴れた。今日の1勝は明日につながるだろう。」


明大2回戦 完封負けで連覇危うし

第2戦   9月30日(日)    

明 大
法 大

  (明)○一場 ― 太田

  (法)●亀川(1勝1敗)、加藤光、中野 ― 浅井


 自力優勝の可能性がなくなり、連覇するためにはもう負けられない状況で臨んだ法大だが、序盤、四球や安打で出塁した走者を三塁まで進めるものの、あと一本が出ず得点に結びつけることができない。先発の亀川は4回に明大打線につかまり、3連打を含む打者8人の猛攻を受け3点を先取される。代わった加藤光も6回に2失点。
 明大に先勝を狙った法大だったが、打線は散発3安打に抑えられ6回以降は三塁を踏むこともできず、今日も沈黙。完封負けを喫し、連覇は難しい状況となった。

*コメント*

田中主将「今自分達がやろうとしている事、やっている事自体は間違ってはいないと思う。その今やっている事を続けていけば必ず良い結果は出るはず。全て大事な試合だが、明日は本当に大事な試合になるので絶対勝って結果を出すしかない。」

山中監督「投手陣は力の限りを出していた。しかし、打てなくては勝てない。打撃陣のやっている事(練習や考え方)は間違っていないはずだ。しかし、結果がでない。これを乗り越えなくてはいけない。今後もしっかりとした野球をこころがけ、勝ち点をあげることを念頭に考え、そして最後まで諦めない戦いをする。


明大1回戦 決着つかず 引き分け

第1戦   9月29日(土)

法 大
明 大
(延長12回 規定により引き分け)

  (法)松本祥 ― 浅井   [本]後藤1号(5回・池田)

  (明)池田、佐藤賢、長尾、牛田 ― 太田


 法大は5回、この回先頭の4番・後藤が、明大先発・池田の3球目を左翼席へ放り込み先制。ところが7回に同点にされ、その後両校無得点のまま延長戦へ。法大は10回・11回と得点圏に走者を進めるものの、あと1本が出ない。逆に11回裏・12回裏とサヨナラのピンチを迎えるが、先発・松本祥が粘り強い投球で乗り切る。
  結局決着がつかず、延長12回、規定により引き分けた。

*コメント*

松本祥投手(粘投報われず・・・)「今日は三振を取ることよりテンポよく投げることを心がけた。延長に入ってからは、1人1人に対してしっかり投げるように1球1球大切に投げた。今日は引き分けに終わったので、明日からまた第一試合の気持ちで臨む。明日も明後日も、投げろと言われればいつでも投げられるように準備する。(チームが打撃不振になっているが)我慢して投げるしかない。投手が不振なら打者が頑張る、打者が不振なら投手が頑張る。今は投手が頑張る時。いつか打って勝たせてもらえると信じて投げ続ける」   

後藤内野手(今季初HR・W杯代表にも選出され)「良い意味でプレッシャーをもって打席に入れた。つなぐ事を考えている。打つ感じは良いと思う。悪くはない。練習で良い感じなので試合で結果を出して自信につなげたい。投手が頑張っているのだから打つ方で援護したい。(W杯に選ばれて)良いものを吸収してきたい。でもプロの威圧感はすごかった。自分が入って良いものなのかと思った。見てみたい人は高橋選手(巨人)。大きいのも打てるがシュアなバッティングもできるから」   

田中主将「今日は(松本)祥平が本当に頑張っていたので勝ちたかった。でも打てなかった。明日は打って勝つ」   

山中監督「打線のほうは春の課題が持ち越しになっている。精神的なもので、チャンスなのに迷ったり弱気になったりしてピンチのようになっている。技術を引き出せていない。松本(祥)は、二人(土居・奈須)の穴をうめている。「ピンチは逃げれば追いかけてくる。立ち向かえ」とアドバイスしていた。それを実行できたのではないか。今日は強気で切り抜けていた。十二回引き分けはただ疲労がたまっただけ。明大のほうがいくらか疲労がないのではないか」   


慶大2回戦 打線振るわず連敗 勝ち点逃がす

第2戦   9月23日(日)    

慶 大
法 大

  (慶)○清見 ― 栗林

  (法)亀川、●松本祥(1勝2敗)、藤井、中野 ― 浅井


 法大は初回、1番・染矢が右翼へ安打を放つと3番・河野が中堅へ先制打。しかし慶大に3回に追いつかれ、同点で迎えた7回には犠打と四球を挟んで三連打を浴び3点を勝ち越される。その後8回にもダメ押し点を奪われ万事休す。 法大は昨日に続き打撃が不振で、2回以降無得点に終わり、勝ち点を落とした。


慶大1回戦 まさかのサヨナラ負け

第1戦   9月22日(土)

法 大
慶 大 3×

  (法)●松本祥(1勝1敗) ― 浅井   [本]澤村1号( 5回・木下)

  (慶)長田、○木下 ― 栗林   [本]寺田1号(9回・松本祥)  


 両校無得点で迎えた5回、法大は二死一塁の場面で2番・澤村が左翼への先制2点本塁打を放つ。一方、先発の松本祥は慶大から先発全員・毎回の18三振を奪う好投を見せる(六大学リーグ戦史上歴代2位タイ)。しかし、慶大に9回一死から二連続二塁打で1点を許すと、5番・寺田に初球を左翼へ本塁打され、サヨナラ負けを喫した。
 法大は散発3安打に抑えられ、松本祥を援護することができなかった。

*コメント*

松本祥投手(リーグ戦歴代2位タイの18奪三振の好投むなしく敗戦投手)「調子自体は東大戦よりよかったが、力で押さえようとして、最後に力んだところを打たれた。押さえる自信はあったが、ひっかけてくれるだろうと思って甘く入った。
負けたのは悔しいが次は勝ちたい。明日から頭を切り替えて頑張る」

澤村内野手(先制の2点本塁打を放つ)「打った球種はストレート。(スタンドに)入るか入らないか分からなかったが、ホームランになって嬉しかった。
今日の試合は勝ちたかった。サヨナラ負けは信じられない。明日また頑張る」

田中主将「試合前に監督から『最後まで諦めないことの大切さ』について言われていたのだが、今日は逆にそれを痛感する形になってしまった。今日の負けは痛いが、この負け方は今の1年生には4年間忘れずにいてほしいし、2〜4年生もこれから野球を続けていくうえで勉強になったと思う。明日は‘諦めず’に戦って勝ちたい」

山中監督「松本祥は攻め方も良かったし、彼自身の力を考えると8回まではベストであった。しかし最後に3つ高めにボールがいき、それを中軸に打たれてしまった。つめの甘さと経験の差であろう。
それよりも打撃に問題がある。土居、奈須がいないのだから打ち勝たなくてはならないのに、打てないのでは仕方がない」


東大2回戦 連勝で幸先よく勝点1

 第2戦   9月9日(日)

法 大 11
東 大

  (法)加藤光、○亀川(1勝)、中野、藤井 ― 浅井、北原

  (東)●加治佐、浅岡、鈴木 ― 河原、長嶋  


 法大は初回、暴投と浅井の適時二塁打で2点を先制すると、3回には河野、佐々木の2点適時打などで5点を追加し、東大先発・加治佐を攻略。その後も着実に加点して試合を優位に進め、4投手の継投で東大打線を抑え、2試合連続の完封勝ちをおさめた。   

*コメント*
 

加藤光投手(リーグ戦初登板・初先発)「自分のピッチングをすることが出来なかった。今日は自分自身の弱いところがたくさん出てしまったので、次はそういったところを直して抑えられるように頑張りたい」

中野投手(リーグ戦初登板)「 緊張はしていなかったが、ボールが投げたい所に投げられなかった。次に投げる時はインコースをつく投球をし、四球をなくしたい」

普久原外野手(リーグ戦初安打)「4回に初ヒットがやっとでてホッとした。1番打者として、これからも出塁していけるようがんばる」

浅井捕手(二塁打を含む3安打3打点の活躍)(2試合で5安打の活躍について)打撃の調子はまあまあ。(主力選手がいない投手陣のリードについて)今日のような状態だと大量点を取られてもおかしくない出来なので、またいろいろ考えていきたいと思う。次の慶大戦も全員の力で何とか頑張りたい」   

田中主将「(東大戦連勝について)勝ち点も取れたし、いいスタートをきれた。しかし次からが本当の戦いだと思っている。今日のように若いピッチャーが頑張って、打線でもカバーできるようにしていきたい」    

山中監督「勝ち点を取って当然であったが、投手陣がもう少しやってくれると思った。第三週に対戦する慶大は、喜多の復帰で打線の核ができた。その他の選手の活躍も目立っている。それを考えると今日投げた投手達は通用しないだろう。松本祥でどうにかなるくらい。彼に頑張ってもらい、他の選手には狙ったところに確実にボールを投げれるようにしてもらうしかない。あと二週間、慶大の研究を徹底的にする事になるだろう」   


東大1回戦 松本祥初完封で白星スタート

第1戦   9月8日(土)

東 大
法 大 ×

(東)児矢野、浅岡 ― 河原

(法)○松本祥(1勝) ― 浅井
   

 法大は2回、6番清水の右中間三塁打と、公式戦初スタメンの佐々木の四球で1死1、3塁とし、田中の犠飛で先制。3回にも後藤の右中間適時二塁打で1点を追加したが、その後打線は沈黙。しかし8回には東大先発・児矢野、代わった浅岡両投手を攻めて一挙4点を奪った。
 投げては松本祥が東大打線を3安打10三振に抑えてリーグ戦初完投初完封。初戦を白星で飾った。

*コメント*

松本祥投手(リーグ戦初完投初完封)「今日の先発は木曜日に言われた。初完投は素直に嬉しい。調子は良くもなく悪くもなくという感じだが、無四球に抑えられたのが大きかった。(土居投手の戦線離脱などで)先発が多くなるだろうが、チームの勝利に貢献していきたい」

佐々木内野手(公式戦初スタメン。初安打初打点の活躍)「(初スタメンについて)緊張はなかったが、自分のプレーはできなかった。(8回の2点適時打について)リーグ戦初安打がタイムリーヒットで嬉しかった。これからは守備よりも打撃の面で頑張っていきたい」

普久原外野手(リーグ戦初スタメン)「8月のオープン戦には出場していたが、自分たちのグラウンドと神宮では(雰囲気が)違うので緊張した。今後も自分の成績よりチームに貢献できるプレーをしたい」

田中主将「チームの雰囲気は不安な部分もあったが、そうばかりも言ってられない。(秋に向けて練習してきた)走塁はよかったと思うが、エンドランが決まらなかったので、まだまだこれからも練習していく必要がある。(2回の先制犠飛について)あれでチームが調子に乗ってくれれば…とは思ったがそううまくもいかない。しかし自分のことよりチームの勝利の方が大事」

浅井捕手「今の調子はまあまあ。全日本の合宿に参加し、社会人と一緒にやったことで一球の大切さやひたむきさを学んだ」

山中監督「松本祥はオープン戦での実績があったので、スタミナ面での心配はなかった。土居は故障のため入院中で今季の登板は無理。奈須は途中からの復帰になるだろう。
2点差のままズルズルいってしまったのはバットが振れていなかったことと気負いがあったからだろう。完全に東大ペースであった。しかし、(6回無死1、2塁での)浅井の二塁牽制タッチアウトの好守備が大きかった。捕手として冷静に全体を見た頭脳的なプレーであった。浅井は駄目押しの3点目を叩き出し、攻守にわたって良いプレーをした」


二季連続優勝へ!秋季リーグ戦9月8日開幕

第1週  9/ 8(土) 東 大 -法 大  慶 大 - 明 大
     9(日) 明 大 -慶 大  法 大 - 東 大
第2週     15(祝) 東 大 -早 大  立 大 - 明 大
    16 (日) 明 大 -立 大  早 大 - 東 大
第3週   ※22 (土) 法 大 - 慶 大  立 大 - 早 大
  ※23 (日) 早 大 - 立 大  慶 大 - 法 大
第4週     29 (土) 法 大 - 明 大  東 大 - 慶 大
    30 (日) 慶 大 - 東 大  明 大- 法 大
第5週 10/ 6 (土) 明 大 - 早 大  立 大 - 東 大
     7 (日) 東 大 - 立 大  早 大- 明 大
第6週    13 (土) 法 大 - 早 大  立 大 - 慶 大
   14 (日) 慶 大 - 立 大  早 大 - 法 大
第7週     20 (土) 法 大 - 立 大  明 大 - 東 大
    21 (日) 東 大 - 明 大  立 大 - 法 大
第8週     27(土) 慶 大 - 早 大
    28 (日) 早 大 - 慶 大

1日2試合の場合11時開始。1試合の場合13時開始。
※はプロ野球併用日。

   


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