HP連載コラム いろいろインタビュー


其の9 競走部・遠藤司コーチ

1月12日、早稲田大学競走部遠藤司コーチに箱根駅伝の結果についてお話を伺いました。

Q;率直に15位という結果をどう思うか?
A;悔しい。1年間このチームで上位を取ろうとやってきたから。とにかく悔しいの一言に尽きる。 

Q;戦力が整わなかったが。

A;11月後半から直前になって足が痛いという選手が出てしまった。不安を抱えてのレースだった。中尾はかなり厳しかった。前にやったケガが再発してしまった。スタートさせてアクシデントが起こるといけなかったので、エントリー時点で外した。相楽も何とか間に合うかという感じだったけど、それよりは調子のいい選手を優先させた。空山は府中の前にひざの痛みが出てしまって、ごまかしごまかし練習はしてきたんだけれど、いいトレーニングは積めていなかったし、(起用は)難しかった。

Q;区間配置は悩んだのか?

A;そうだね。五十嵐と森村以外は決まらなかった。

Q;厳しい状況でどれくらい狙えると思ったか。

A;うまく乗れば往路でそこそこの位置につけて帰りしのげるかなと。でも波に乗れなかった。慌ててしまって自分のペースで走れなかった。復路は前に追いついていく選手を置けなかった。

Q;1区は意外な順位だったが。
A;順位はともかくタイム差が思った以上についてしまった。スローペースに戸惑ってしまっていた。経験不足。トップで近いところではくると思っていた。調子もよく自信はあったんだけど。

Q;2区森村も前半伸びなかったが?

A;11月後半から12月前半に調子を崩して思うような練習ができていなかった。そのせいで最初からゴツンといくレースは難しかった。そのときの力は十分出したと思うけど、やっぱりプラスアルファは出なかった。

Q;3,4区と厳しい順位だった。
A;杉山は12月10日前後から練習を始めた状況だったし、大浦にしても復路で使いたかった選手。往路の速い展開には対応できなかった。


Q;5区五十嵐がすばらしい走りだったが。

A;一番トレーニングが積めていた。始まる前からキーになる、ポイントゲッターになるのは五十嵐だと思っていた。五十嵐まで何とかいい位置でくれば、と思っていたんだけど波に乗れなかった。

Q;往路を終えて10位。シードは意識したか?

A;それは意識した。大変だと思っていた。復路は初出場組が多いので、経験がない分うまく力を出せるか・・・と。

Q;6区松村はそれなりのスタートだと感じたが。
A;もうちょっとこれるかとは思ったけど、あの天候の中では。天候がどのくらいマイナスになったかは分からないけど力は出したと思う。


Q;7,8区は区間19位。一番厳しい結果が出てしまった。
A;きた順位と経験不足が出てしまった。高橋に関してはもう2分くらいいいタイムでこれると思っていた。岡部も直前にケガをしてしまったけど、もっといけると思った。全体的に波に乗れていないマイナスの影響が出てしまったと思う。

Q;9,10区、経験ある4年生が走ったが、本来の力が出なかった。
A;二人とも何とか前のところで、と気負って走っていた。なかなか前に出れなかったり、前が見えてこなかったりで本来の走りができなかったのだと思う。

Q;今のワセダに足りないもの、足りなかったものは?
A;いろいろあるけど、選手層と経験。チームとしてはケガ人が出てしまい、どれくらいいけるというのが見えてこなかった。それとキャプテンが本調子でなかったのも、盛り上がっていかなかった原因だと思う。もちろんそれはキャプテンのせいではない。


Q;実力ある4年生が大量に引退するが。
A;毎年のことだけど、もう1年今の4年生がいてくれればとは思う。3年生にしても走れる人が少ない。厳しい戦いにはなると思う。一人一人が、自分がやらなければ箱根に出られないという自覚を持ってやらないと。

Q;練習法に変更は?
A;一度失敗したからといって基本的には変えないでやっていく。11月後半まではいい流れでこれていた。まだ足りなかった何かがあると思う。

Q;予選会からの出発になるが。
A;最近トラックが非常にレベルアップできていない。トラックでレベルアップできれば予選会に向けても自信がつく。緊張感は保てると思う。もちろん予選会がなくても緊張感を持ってほしいんだけどね(笑)。予選会をマイナスに取らないでプラスにとっていきたいと思う。

Q;新入生に関しては?
A;やっぱりスポーツ推薦でくる二人(藤森=佐久長聖、河野=中京大中京)には期待している。早い段階から上級生と一緒に練習させたいと思う。

Q;今季エースになるような期待をしている選手は?
A;まずは五十嵐。トラックではまだ結果を出せていないんだけど、出せる準備はできている。あとはもう一つ下の空山、篠浦、杉山の三人。大幅に飛躍してほしい。

Q;今季の流れはまずトラックということか?
A;本来トラックがメインで駅伝がサブ。最近は逆になってしまっているけど(笑)、トラックで結果を出すことが一番大事。今年はユニバーシアードもある。短距離も出るだろうけど、長距離も何人か狙いたいと言っている。狙わせたいと思う。

Q;選手に求めることは?
A;たくましさ。いろいろな意味で。今年もそれなりのケアをしていたのにもかかわらずケガ人が出てしまった。ケガに打ち負けてしまうのではなく、打ち負けない、精神的にもタフな選手になってほしい。


其の8 スケルトンでソルトレークシティー冬季五輪出場 中山英子

4月20日、早稲田スポーツOB会にて、早スポOGでスケルトンでソルトレークシティー五輪に出場した中山英子さんにお話を伺いました。

Q1、五輪に出場してみての感想は?
A1、スケルトンがよりわかりました。去年と同じことをやっていたらこれ以上のびないということ、競技に必要な1分間の集中力がないということです。 

Q2、4年前に選手として経験した五輪と、今回選手として経験した五輪の違いは何でしたか?

A2、スポーツの取材は難しく欲求不満がたまっていたが、五輪経験後は、頭でわかったことが体でわかるようになした。選手が聞かれて嫌なこともわかりました。そうそう、村主さんと同部屋でしたよ(笑)

Q3、スケルトンを始めたきっかけは?

A3、(スケルトン五輪代表の)越さんを取材してて、「やってみません?」と誘われて、実際やってみてはまりました。

Q4、スケルトンの魅力は?

A4、最初はよくわからないが、微妙なメンタルが特に伝わる競技であることです。勝つための過程を考えながら体を動かすことで、仕事も面白くなりました。

Q5、高校時代にやっていた陸上の経験は、スケルトンに役立ちましたか?
A5、わからないですが、適性はあったとおもいます。

Q6、スケルトンをやってて、楽しかったこと、うれしかったことは?

A6、五輪で滑れたことです。本当に気持ちよかった!

Q7、今後は競技を続けますか?続ける場合の目標は?
A7、続けます。これじゃまだ駄目なんで、会社もバックアップしてくれることですし、練習量を増やしてトリノ五輪を目指したい。目標は金メダルです。「こうなりたい」という気持ち、プラス思考は生きていく上で大切です。
私も、たまたま1年前にソルトレイクの写真をみて「ここに立つ!」と思い続けていたら、実際立てました。


Q8、学生時代に所属していた早スポは、どうでしたか?

A8、とにかく楽しかった。恋愛天国でしたね(笑)取材では、箱根駅伝での総合優勝が印象的でした。

Q9、最後に新入生に一言。

A9、何でもいいけど、自分を傷つけるくらい頑張れることをみつけてくだ
さい。


其の7 早大漕艇部・監督 岩畔道徳
4月7日、お花見レガッタのレース後、早大艇庫前で岩畔徳道監督にお話を伺いました。

Q;近年、早大漕艇部は低迷が続いているがどこが悪かったのか?
A;全部だめ。練習も質も気合もだめ。組織として腐ってた。コーチは選手を信頼していない。選手はコーチを信頼していなかった。
Q;コーチに就任して改革した点は?
A;いや、改革じゃない。あるべき姿に戻しただけ。部の運営についてね。
Q;あるべき姿に戻すためにまず何から手をつけたか?
A;まともなボートを購入した。道具をきちっと整えてから練習した。あとは、合宿所をきれいにしたね。前はごみだらけ。庭の草はひざまであったね。就任した初めの日、6時間かけて掃除した。
Q;監督が現役だったころは(生活面は)どうだったか?
A;現役の頃は(掃除などは)当たり前だったこと。チャンピオンチームだったときに当たり前だったことを取り戻すために(就任した日に掃除を)やった。
Q;今はどこまで改善したか?
A;今はまだコンセプトを実行に移しているところだね。最終的にはエイトでインカレ優勝、総合優勝を狙っている。
Q;ボートをやる上で何が重要か?
A;基本がすべて。「あいさつしろ!」「靴そろえろ!」そういうところからだね。そういうことができない人はボートを漕げない。学生として単位を取れない人がボートなんか漕げないよ。学業優先だからね。
Q;部員は成長しているか?
A;部員の成長は間違いない。ある一方に部員のベクトルが向かうととてつもない力になる。
俺はある一方にベクトルを向け続けさせるようにやらなくてはいけない。

Q;練習内容は変わったか?
A;メニューのやり方が変わっている。あとはどうやるか。どうやるかがいちばん重要だね。
内容そのものは変わっていない。姿勢が変わった。例えば練習で1ストローク1ストローク気持ちを入れて漕ぐか漕がないかで結果が変わってくる。

Q;監督にとってボートとは?
A;難しい競技だね……いまだに答えはない。極端に自分を追い込むスポーツ。地がでる。努力した分だけ必ず結果になる。逆にほかの競技のようにラッキーはない。……その質問、自分が聞きたいよ。
Q;早慶レガッタ3連敗の原因と今回の対策は?
A;基本がなっていないのに応用ができるわけがない。そこを指導者がやらないといけない。僕がレールをしいて走るのは学生。ガタガタ道を鞭打って走らせても怪我をするだけ。
いまはそれを実践している。

Q;早慶レガッタ当日のポイントは?
A;当日のポイントはないね。準備段階の問題なんだよ。去年は準備できなかった。
Q;選手との信頼関係はどうか?
A;信頼……?俺が信頼させるわけだからね。カリスマ的存在?当然そうなる。僕は理不尽なことが嫌い。理にかなった運営をするだけだね。木に例えるとね、監督は幹を作る。学生は枝葉を作る。幹がしっかりしていないとだめ。ボートの試合はカンニングなんてできない。ごまかしがきかないものだからね。

以上。



其の6 早大ラグビー蹴球部・新主将 山下大悟

3月17日 東伏見のラグビー部寮にて
新キャプテン山下大悟に聞いてみました。

Q;主将と決まった時の心境は。
A;ビックリしましたね。でもビックリと同時に『やってやろう』と思いました。
Q;ビックリしたのはなぜ?前々からご自分が主将になる、とか思っていなかったの
  ですか。

A;いえ。選ばれる以前は自分がなるとは思ってなかったです。
Q;プレッシャーはありますか。
A;全く、ありません。
Q;どんな主将になりたいですか。
A;『こういう主将になりたい』と言って、そのスタイルには縛られたくない。
  最終的に人が見て、認めてくれれば。練習を先頭で引っ張って行く立場になる。

Q;ジャパン(日本代表)に選ばれましたね。
A;選んでもらったことはいい機会だと思っています。ジャパンで得たものを持ち帰っ 
  て、ジャパンで僕自信が成長してチームに貢献できると思う。 

Q;ジャパンに召集されている間はチームにいられませんが不安はないですか。
A;ワセダはスタッフがしっかりしているし、副将の上村康太もいるし、不安はない。
  メールなどで康太からチームの様子を教えてもらおうと思っています。

Q;その副将の上村さんについて。
A;ポジションは違うが、タックルとか本当に凄いし、自分にないものを持っている。
  お互い自分のプレーを高めてチームを引っ張りたい。
  信頼関係?ばっちりですよ。

Q;チーム作りの方向性は。
A;去年築いた理念『継続、高速、精確さ、独自性、激しさ』の土台の上に各個人が
  『こだわり』を持ってひとつひとつの事に取り組む。
  新たなキーワードに『ULTIMATE CRUSH』というのを掲げました。
  清宮さんの言葉を借りれば、去年の『進化』形が今年です。

Q;監督とのコミュニケーションは。
A;2年目だし、こちらもばっちりです。全面的に信頼しています。
  監督は頭も切れるし、決断力がありますね。

Q;;去年の4年生(田原、阿部、町田)が残るようですが。
A;今年は今年なりに。チームに残ってくれることをプラス要素にしたい。
Q;主将として期待している選手はいますか。
A;みんなに期待しています。そして自分自身にも期待します。                                     Q;意識するチームはやはり関東学院大ですか。
A;いえ。自分は特に意識していませんが。
  一つ一つの試合ごとにその相手と向き合って臨みます。

Q;部員に求めることは。
A:『こだわり』を持とう、ということ。自分の決めた練習内容やプレーに対して。
  スタッフに与えられたことを与えられたままにやるのではなく、どこかに『こだわり』
  を。関東学院大などを意識する前に、自分のスタイルを築いてほしい。

Q;他大学の主将の顔ぶれを見て、どうですか。
A;みんな代表合宿などで知り合いなので、良い刺激になります。
  でも自分はどちらかというと、主将とかにはならないタイプの人と仲が良いんですけ 
  どね。

Q;オフの過ごし方は。
A;それは言えないでしょう(笑)でも、普通ですよ。
  でも先の予定とか立てられるのだったら沢山ライブとか行きたい。今はちょっとムリ
  ですね・・。

Q;個人的な目標と、チーム目標それぞれ教えてください。
A;個人的には、毎試合ごとに最高のパフォーマンスをすること。
  チーム目標は当然、日本一です。
  ワセダには優勝できる環境がありますから。スタッフ陣はしっかりしていますし、秋    
  からは芝の新グラウンドになるし、ハード面はもう日本一ですから。
  あとはソフト面でいかに学生部員が主体的にやって行くかですよね。そこを先頭で引    
  っ張って行こうと思います。

Q;最後に、ワセダのファンに一言お願いします。
A;去年は『復活』と言われたけれど、結局優勝はできなかった。
  今年は日本一になって完全復活するので、去年以上のご声援よろしくお願いします。


過去のインタビュー記事はこちら


→TOPに戻る