アスレチックスと1年契約で基本合意した松井秀喜外野手(36)が来季、日本人選手との「サバイバル戦」に挑む。松井のア軍入団で、ア・リーグ西地区の全4球団に日本人が所属。ア中地区のツインズ移籍が確実なロッテ西岡剛内野手(26)らとの顔合わせもあり、公式戦162試合中85試合が日本人対決となる。松井は14日(日本時間15日)、正式契約を結び、入団の記者会見を行う見通しだ。

 ア西地区が松井の参戦で盛り上がる。史上初めて、4球団に日本人メジャーが散らばる。アスレチックスが4月1日開幕戦と9月28日最終カードで対戦するマリナーズには、11年目を迎えるイチローがいる。松井が今季在籍したエンゼルスにはメッツから移籍の高橋が、今季のリーグ王者レンジャーズには日本ハムからFAの建山がいる。楽天岩隈との交渉が不成立に終わったア軍だが、新たに松井を4番に迎え、日本人ファンにとっては魅力的なカードが一気に増える。

 現時点でア・リーグ14球団のうち、7球団で日本人メジャーの所属が内定している。西地区内の直接対決は19試合ずつあり、3カードで計57試合。他にもオリオールズ残留を決めた上原、ツインズ入りする西岡、レッドソックスには松坂もいる。松井は公式戦の半分以上となる85試合で、日本人選手と顔を合わせる可能性がある。前ブレーブス斎藤、前レッドソックス岡島、メジャー入りを目指すロッテからFAとなった小林らの所属先が未定で、さらに日本人対決が増える可能性がある。

 日本での期待が膨らむと同時に、ア軍でも松井歓迎ムードは高まっている。地元紙サンフランシスコ・クロニクル電子版は、この3年間、背番号55を付けてきた左腕ジョシュ・オーマン(26)が、松井に「55」を譲ることに同意したと伝えた。「願わくば、彼には30発を打って欲しい。『ゴジラ』がいれば簡単には負けないよ」と話したという。

 日本時間15日早朝に予定される入団会見で松井は、黄色と緑を基調にしたユニホームに袖を通す。70年代はひげをたくわえた「マスタッシュ(口ひげ)・ギャング」、80年代は「バッシュ(強打)・ブラザーズ」と荒くれ者のイメージで黄金時代を誇ったア軍。日本人対決を1試合でも多く制し、90年を最後に遠ざかるワールドシリーズ制覇へと挑む。