エンゼルスと2年800万ドル(約6億4000万円)で契約した高橋尚成投手(35)が、同じア・リーグ西地区のアスレチックスに移籍した松井秀喜外野手(36)に“宣戦布告”した。22日、都内のホテルで野球評論家の槙原寛己氏とトークショーを開催。「これからは松井さんを相手として戦う。自分の生活もかかっているし、自分がベストピッチをすれば、松井さんを抑える確率も高くなる」と自信満々に宣言した。

 実は巨人時代の紅白戦や、04年3月の巨人-ヤンキースとのオープン戦などでは、1年先輩の松井には嫌というほど打ち込まれた。本人が「成績は8打数5安打4ホーマーだけど」と苦笑いするほどだ。だが、これまでの対決は「ヤンキースとのゲームだってお祭りでしたし。紅白戦も味方として投げたわけだし」と、参考にならないと強調。その上でゴジラ対策を明かした。

 「(当時は)もちろん内角は投げなかったですし、甘めに投げてみて、どんなバッティングをするのかなという興味本位もあった」と、全力ではなかったと告白。「(来季はア軍の)中軸を打つだろうし、松井さんと真剣勝負ができるシチュエーションになったら思い切り自分の力を試したい。インコースのサインが出たら投げられます」と、松井が大きくのけぞるような内角攻めも辞さない覚悟を見せた。

 高橋は先日、松井の携帯にちゃめっ気たっぷりに「おいゴジ元気か?」と留守電を入れたという。日本一の打者とリスペクトする相手でも、臆せずに投げ込む。来季はゴジラを相手に高橋の持ち味が発揮されそうだ。【千葉修宏】