松井秀喜外野手(38)の引退表明を受け、メジャーデビューの03年から7年間所属したヤンキースは同僚や恩師の声明を発表した。選手を代表して、同い年で特に親交の深かったデレク・ジーター選手(38)が惜別のコメントをおくった。

 ジーター

 これまで何度も言ってきたが、今はそれを繰り返す時。たくさんのチームメートとプレーしてきたが、ヒデキは大好きな1人で、これからもそうだ。仕事中も、そうでない時も、彼の取り組みには感銘を受けた。多くの取材陣に囲まれ、多くのファンのために結果を出さなければいけない重圧の中で順応し、注目されるニューヨークの街になじんだ。そんなヒデキを心から尊敬しているし、彼の存在が2009年にワールドチャンピオンになれた大きな理由だった。

 03~07年まで監督を務めたトーリ氏は、松井の不調時には必ず擁護し続け、信頼関係を築いた。心の支えとなった米国での恩師は「スーパースターとしてヤンキースに来て、すぐに人気者になった。才能を発揮しただけでなく、毎試合チームのためにプレーしたからだ。勝利者であり、彼の監督だったことを誇りに思う」と称賛した。

 松井の獲得に尽力したキャッシュマンGMは「ヒデキは、野球が国際的な娯楽であることの証明。誇りと規律と才能を持ってプレーした。彼の性格が、自然と人々を引きつけた。真のプロだった」と話した。

 功績をたたえる数々のコメントは、メジャーを代表する伝統球団で認められた松井の存在意義を物語っていた。