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上原、開幕投手外して落合竜たたき浮上
- シート打撃に登板した上原は高橋由に対し力投する(撮影・鹿野芳博)
開幕戦より中日戦だ。巨人上原浩治投手(32)が、本拠地東京ドームの初戦(4月1日)、中日戦に登板するプランが23日、浮上した。ヤクルト戦(3月28日、神宮)で2年ぶりの開幕投手が最有力だったが、チームは最大のライバルをオレ竜に想定。6年ぶりとなる日本一奪回には避けて通れない難敵退治を、エースに託すことになる。
中日をたたかずして、日本一奪回はない。そのための仰天プランをこの日、宮崎キャンプを視察した滝鼻オーナーが思わずほのめかした。「中日が一番気になる。神宮(ヤクルト戦)の先発と東京ドーム(中日戦)の先発と、どっちに重きを置くのか、オーナーというよりも一ファンとして興味深い。最難敵との開幕だからね。最初というか、最後までたたきたい」。
もともと、首脳陣は先発復帰するエース上原を中日戦に登板させるプランを温めていた。4月1日の東京ドーム開幕戦に登板すると、交流戦までの間に中日戦3カード、阪神戦1カードで登板することが可能になるからだ。ギリギリまでプランは隠しておくつもりだったが、思わぬ形で浮上してしまった。
この日のシート打撃では、完ぺきな仕上がりを見せた。打者22人をわずか61球で1安打に抑えた。高橋由からはフォークで3球三振を奪った。右打者中心に試したシュートでは13個の内野ゴロの山を築き、2本のバットを折った。昨年、抑えにまわったことで不安視されるスタミナ面もシュートを活用する投球スタイルで、球数を減らし克服できる。「オープン戦ではシュートなり、球数のスタミナに重点を置いてやりたい」と課題をあげた。シーズンを迎える準備は着々と進めている。
滝鼻オーナーも「ずばぬけているよね。上原とグライシンガーは誰が見ても主軸でしょう。目的は勝つことだけど、(上原が中日戦に回って)グライシンガーが開幕戦に投げるとなったら、ちょっと複雑な気持ちになるかな」と冗談まじりに喜んだ。先発としての復帰戦は3月1日のソフトバンク。今後の調整次第だが、エースを中日にぶつけて倒しに行くプランを持つこと自体、巨人の日本一奪回への本気度の表れだ。【竹内智信】
[2008年2月24日9時22分 紙面から]
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