ボクシングの元世界2階級王者井岡一翔(25=井岡)が、「全方位攻撃」で再起戦勝利を狙う。WBA世界フライ級14位パブロ・カリージョ(26=コロンビア)とのノンタイトルフライ級10回戦は今日16日、東京・後楽園ホールでゴング。15日は前日計量に臨み両者一発でパス。3階級制覇に失敗した5月IBF世界フライ級戦以来の試合となる井岡は「判定でもKOでも実力の差を見せて、いい内容で勝ちたい」と誓った。

 プロ初黒星を喫した5月アムナト戦は正面からの攻撃が主体だったが、今回は違う。トレーナーの父一法会長は「足の動きを見てもらいたい。東西南北、どこからでも出入りして攻める」と、多様な角度からの速攻を明言した。勝てば、大みそかの3階級制覇再挑戦が濃厚。フライ級も2戦目で肩回りの筋肉もボリュームが出てきた。「毎日積み重ねてきたことが、つながっている」と井岡。難敵を圧倒し、年末の大一番へ弾みをつける。【木村有三】