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岡田、キムタク&長瀬共演が夢/映画大賞
第19回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催・石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が28日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われた。石原裕次郎新人賞を受賞した岡田准一(26)のプレゼンターには02年の同賞受賞者のTOKIO長瀬智也(28)が駆けつけた。感激の岡田は2人に加えて、同賞受賞の先輩SMAP木村拓哉(34)も共演する夢プランに思いをはせた。
岡田は長瀬から表彰盾を受け取ると端正な顔をほころばせた。「おめでとう」「ありがとう」。握手をしながら交わした言葉は短かったが、実は強いきずなで結ばれていた。岡田は俳優として映画界でも高く評価される存在となったが、演技の楽しさを知るきっかけを与えてくれたのが、長瀬だった。
ともに、ジャニーズの人気グループに所属。先輩後輩の関係にある。デビュー2年後の97年に連続ドラマ「D×D」で初共演した。岡田にとって初めての連続ドラマだった。現場の雰囲気になかなかなじめず、戸惑う日が続いた。見かねた長瀬が何度も声を掛けた。「何とかなるから大丈夫」。前向きな言葉を毎日のように聞くうちに、不思議と緊張がほぐれ、いつの間にか演技を楽しむようになっていた。
岡田は今も「あのドラマが俳優としての原点」と話す。2人は05年にドラマ「タイガー&ドラゴン」で再共演。伸び伸びとした岡田の演技が印象的だった。一足先に裕次郎新人賞を受賞している長瀬もこの日「1人の役者としてものすごいオーラを感じるようになった」と、晴れ舞台に立った後輩の頼もしい成長ぶりを喜んだ。
ジャニーズ勢の裕次郎新人賞はこれまで長瀬、岡田のほかに木村も受賞している。岡田は01年時代劇ドラマ「忠臣蔵1/47」で木村と共演した。同じ現場に立ったのは数日だったが、木村から「目に力がある」と言われたことを今も忘れていない。「実は今も共演したいと強く思うのがその2人なんです。ワイルドさと男の色気という自分にないものを持っている。映画で共演できたら本当にいいんですけどね」。
木村は映画「武士の一分」で11年ぶりに日本映画に復帰。来年も新作映画の撮影に入るなど映画に強い関心を抱いている。長瀬も「題材や役は何であれ、演技でぶつかり合いたい存在」と岡田との共演を強く望んでいる。
木村、長瀬、岡田。不滅の映画スターの名を冠した賞でグループの枠を超え結び付いた。ジャニーズは数年前から積極的に映画製作に乗り出しており、岡田の夢の実現も現実味を帯びてくる。かつて裕次郎さんは当時不可能だと言われた三船敏郎さんとのビッグ共演を「黒部の太陽」で実現させた。岡田はこの日「裕次郎さんのような俳優になりたい」と言った。06年は21年ぶりに興行成績で邦画が洋画を逆転した。近い将来、3人の共演映画という夢プランが実現すれば、映画界に新たな伝説が生まれる。【松田秀彦】
[2006年12月29日7時59分 紙面から]
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