埼玉県秩父市浦山の県道で22日午後9時40分ごろ、横瀬町の無職柏木海渡さん(18)運転の軽自動車が道路脇の崖下に約15メートル転落した。県警秩父署によると、柏木さんは胸を強く打っており、同日午後11時40分、搬送先で死亡した。

 署によると、車には横瀬町のいずれも18歳の3人が同乗しており、右後部座席に乗っていた無職男性(18)が内臓損傷の重傷。助手席の大学生と左後部座席の建設作業員は軽傷だった。4人は中学校の同級生で友人同士だった。事故現場付近には、ネット上などで多数の心霊スポットが紹介されており、大学生らは「心霊スポットを見にいく途中だった」と話しているという。22日夜に横瀬町を出発し、まもなくの事故だったとみられる。

 事故現場は、浦山川沿いの直線が続く県道。左に山の斜面、右は崖になっており、下は浦山ダムのダム湖になっている。署によると、車はダム側の対向車線に入り、歩道に入り、ガードフェンスを突き破って転落していた。助手席にいた大学生は「走行中に何かにぶつかり、運転席のエアバッグが開いた。前が見えなくなり、ハンドルを右に切った後でフェンスを乗り越えた」と話しているという。破れたフェンス近くには50センチほどある落石があり、何かと接触した跡が見つかった。署は道路上の落石に接触した可能性もあるとみて、車を詳しく調べている。