【150秒の青春】本気で夢を叶えたい人に読んで欲しい~NFLチア吉田彩子の実話

1人のチアリーダーが海を渡る決断をした。夢をかなえるために-。約束された未来ではなかった。高校時代はBチーム。連覇が途絶えた世代で、辞めたいと思ったこともあった。今、本気で夢を実現させたいあなたへ。読んで欲しい本当の話。(敬称略)

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NFLドルフィンズ
29歳で渡米~合格

誰もが夢を抱く。

いつかは、こうなりたいと。

憧れた未来であり、そこに輝く自分がいる。

ただ、時間がたつにつれ、じょじょに自分自身を納得させるようになっていく。

夢は夢のままなのだと。

決してかなうことはないのだと。

生活をしていく上で安定は手放せなくなる。

大きな挑戦は、無謀な賭けなのだと。

ほとんどの人が、そうやって諦めるようになる。

吉田彩子がアメリカに渡る決断をしたのは2年前の春だった。

当時、29歳。

アメリカンフットボールの世界最高峰であるNFLチアリーダーのオーディションを受けるためだった。

つくばオールスター1期生
チアがやりたい~夢~

◆吉田彩子(よしだ・あやこ)◆

1993年(平5)3月2日、大阪生まれ。

幼稚園の頃にチアと出会い、千里ファイティングBeeで始める。小学校の時に父親の転勤で茨城県へ。つくばオールスターチア(奥寺由紀代表)の1期生。同チームの公式HPには発足の理由として、吉田の写真とともに「最初は、たった一人の女の子の『チアがやりたい』という夢を叶えるためだった」と記してある。

高校から親元を離れて箕面自由学園GOLDENBEARSへ。ポジションはトップ。2年時に9連覇を達成したメンバーとなり、最終学年はBチームでチームも10連覇を逃した。帝京大学BUFFALOSでアジア大会優勝。

卒業後は富士通に入社。チアリーダー部Frontierettes、東京ガールズで活躍。

富士通を休職し2022年4月にアメリカに渡る。難関のトライアウトを経て、NFLマイアミ・ドルフィンズのチアリーダーとして2シーズンを過ごした。

身長153センチ。

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。