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岡田監督納得のドロー/親善試合

岡田監督(左)は途中交代したFW高原と握手し真剣な表情でピッチを見つめる
岡田監督(左)は途中交代したFW高原と握手し真剣な表情でピッチを見つめる

<国際親善試合・キリンチャレンジ杯:日本0-0チリ>◇26日◇国立

 サッカー日本代表の岡田武史監督(51)が、悠然と苦難の大航海にこぎ出した。チリとの親善試合はチャンスを生かせず0―0のドロー発進。しかし、オシム体制のベースを残しつつ、岡田サッカーの構築を目指し始めたばかり。性急に結果を求めず、この日は選手にも細かい指示は出さなかった。目標はあくまで10年W杯。30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(国立)を経て、W杯アジア3次予選タイ戦(埼玉)へ。2度目の大役を担う指揮官は、焦ることなく、着実に前進する。

 きっと10年前の岡田監督なら、ぶぜんとしたまま国立を引き揚げただろう。しかし経験を積んだ指揮官の表情は穏やかだった。

 岡田監督 今の時点で、ああいうチーム(チリ)に対して、我々のビジョンでできるプレーだった。共有しているビジョンには追いつかないけど、方向性としては、同じ方向を向いてやってくれた。

 会見では余裕の受け答えもあった。久しぶりの代表監督の采配について聞かれると「いい緊張感の中で試合をさせてもらった」と、まじめなコメント直後、すぐにオチをつけた。「でも驚いたのはベンチのいす。ソファになっていて素晴らしかった」。

 理想とはほど遠い試合内容だった。前半、激しいプレスをかけてくるチリに、目指すべき岡田ジャパンのプレスは後手に回った。人数をかけ、接触プレーを避け、展開する形は不発に終わった。しかし失望はない。

 1月15日、まだ正月休暇が終わったばかりの代表候補が集まり、一からスタートした。それからまだ2週間。完成度を論じる段階ではないことを、監督は試合前から分かっていた。合宿が後半に入ると「僕のサッカーを押しつけるつもりはない」と言うようになった。ミーティングでも選手のイメージを大切にするよう伝えてきた。

 後半はオシムサッカーを連想させる動きが目立った。人もボールも動かし、オープンスペースを使い、単純にフィニッシュを狙った。これは、岡田ジャパンはあくまでもオシムサッカーを母体にしたものとして進化を目指すことを象徴していた。

 大久保が決定機をモノにできず、勝利は得られなかった。それでも岡田監督は「大久保が決めて良かった、で終わらず、むしろ良かったのかもしれない」と強調した。難解なオシムサッカーが浸透しつつある選手を、突如任された。選手にも戸惑いがある。時間もない中で結果も求められた。その中で、DFラインに手応えを感じ、引き分けに終わっただけの試合を、前向きに受け止めた。

 きょう27日は筑波大と練習試合(30分×2)を行う。試合に出なかった選手の意識を高め、チーム力を維持し高めるため、25日に決めていたことだ。先へ、先へと目を向く。10年W杯という目標のためには、チリ戦もボスニア戦も、その一里塚にすぎない。

 97年10月11日、加茂監督更迭で突然巡ってきた監督初采配のウズベキスタン戦も不完全燃焼の1―1。この日も収穫は少なかった。しかし戦いは始まったばかりだ。【井上真】

[2008年1月27日8時40分 紙面から]

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