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捨て身のダイブ巻ダメ押し/W杯予選

後半、ゴールを決めガッツポーズするFW巻。右はFW播戸(撮影・宇治久裕)
後半、ゴールを決めガッツポーズするFW巻。右はFW播戸(撮影・宇治久裕)

<W杯アジア3次予選:日本4-1タイ>◇2組◇6日◇埼玉

 捨て身のダイブが、歓喜のゴールを生んだ。後半ロスタイムの左CK。FW巻はファーサイドに回り込むと、MF遠藤のキックに合わせてゴールへ加速。「頭が利き足」の男が、超低空のボールに頭から飛び込み、ゴールに押し込んだ。

 代表で8得点目とは思えないほど興奮気味に、スタンドに向かって拳を振り回した。実は爆発する歓喜の裏で、重傷を抱えていた。1月30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でGKと激しく衝突。右脇腹を痛め、途中交代した。日本協会は「エックス線検査で骨折は見られず。軽い打撲」と発表。本人も3日後には全体練習に復帰した。だが関係者によれば、軽傷どころか、ろっ骨を骨折しているという。

 知られればプレーを止められる。巻は岡田監督にも真実を告げずに練習を続けた。試合の前日練習には、至近距離で相手のクリアが胸を直撃した。想像を絶するような苦痛に一瞬しゃがみ込んだが、引きつる笑顔で何とか走りだした。

 フォアザチームを第1とする男には、大事な予選初戦を、痛みで投げ出す選択肢はなかった。個人的な理由もある。1月21日に長男が生まれた。早産の危険を乗り越えて出産した智子夫人のためにも、そして息子のためにも、自分が今代表で定位置を手放すわけにはいかない―。父の自覚が、苦痛お構いなしに巻を走らせた。

 苦しんだ分、ゴール後には喜びが爆発した。ダイブで骨折カ所を激しく地面に打ち付けたが、痛みも覚えてはいない。「揺りかごダンスとかをしてもよかったけど、興奮しすぎて忘れてしまった」と苦笑した。鉄人FWが、W杯予選という修羅場で本領を発揮した。【塩畑大輔】

[2008年2月7日9時2分 紙面から]

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