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大久保が巻に続き東アジア選手権欠場
岡田ジャパンのFW陣が緊急事態に見舞われた。日本協会は9日、東アジア選手権(17~23日、重慶)のメンバーから、肋骨(ろっこつ)骨折のFW巻誠一郎(27=千葉)、右ひざ痛のFW大久保嘉人(25=神戸)が外れると発表した。FWでは田代有三(25=鹿島)が追加招集されたが、招集を免除された高原を含め、岡田ジャパン発足後の3試合に出場した5人のうち3人が不参加となる。MF阿部勇樹(26)も左足内転筋痛のためメンバーから外れた。
10年W杯南アフリカ大会に向け、快勝発進した代償は大きかった。巻に続き、大久保までも東アジア選手権を欠場する。グアムで神戸のキャンプに合流していた大久保はこの日早朝、緊急帰国。神戸市内の病院で検査を受け、右ひざ外側半月板損傷で全治約1カ月と診断された。クラブが協会に代表辞退を申し入れ、了承された。
痛みをこらえて強行出場した反動が出た。日本代表合宿中の2日に右ひざの炎症で練習を休んだが、W杯アジア3次予選の6日タイ戦は先発して決勝弾を決めた。翌7日にグアム入り。当初はこの日の仁川(韓国)との練習試合に出場し、代表集合となる12日に再び帰国する予定だった。「忙しい方がいいっすよ」と気丈に話していたが、痛みは消えなかった。
神戸松田監督は「これがJの最終節だったら使う」と重傷ではないことを強調しながら「ここで無理をすると、代表にも神戸にもよくない」と完治を優先させるつもりだ。
主力の相次ぐ離脱で、代表FW陣は緊急事態に陥った。既に高原が招集を免除されている。岡田ジャパン発足後の国際Aマッチ全3試合に出場した5人のFWのうち、残ったのは2試合に途中出場した播戸と、10分間出場の矢野だけ。先発を経験した3人は全員が不参加となり、全員合わせても通算4得点と“柱”が見あたらない状態だ。
東アジア選手権は予備登録の30人からメンバーを選ぶ必要があり、結局1人少ない22人で大会に向かう可能性が高い。前日のメンバー発表時、岡田監督は「今後のW杯予選に向け、貴重な実戦の機会なのでぜひ優勝目指して頑張っていきたい」と語っていた。だが連係を深めるはずが、ベストメンバーとはほど遠い構成で臨むしかなくなった。次の代表戦は、W杯予選の3月26日バーレーン戦。岡田ジャパンが、思わぬ逆風にさらされた。
[2008年2月10日9時29分 紙面から]
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