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岡ちゃん安田投入ドロー/東アジア選手権

後半、左サイドからセンタリングを上げるDF安田(撮影・蔦林史峰)
後半、左サイドからセンタリングを上げるDF安田(撮影・蔦林史峰)

<東アジア選手権(男子):日本1-1北朝鮮>◇17日◇中国・重慶

 【重慶(中国)=17日】日本代表の岡田武史監督(51)が「奇策」でドローに持ち込んだ。北朝鮮に先制され劣勢の後半20分、A代表では初出場のDF安田理大(20)を投入。しかも2列目左サイドのMFでプレーさせ、4分後、安田のクロスからFW前田遼一(26)の同点弾を呼び込んだ。この日は左サイドバックで加地、センターバックで水本など多彩な布陣をテスト。W杯アジア3次予選のバーレーン戦(3月26日、アウェー)へ、岡ちゃんの「引き出し」が増え始めた。

 劣勢に立たされた後半の勝負どころで、岡田監督が采配で活を入れた。本職は左のサイドバックの安田を2列目左に配置し、ガンガン前で勝負をさせた。意気に感じた安田が振り返る。「こんな独特なアウェーの中で、デビューできたのは幸せだった。ずっとわくわくしっぱなしでした」。

 試合開始前から鳴り響く反日感情のブーイングに委縮するどころか、解き放たれた突貫小僧のように、バシバシ相手DFに勝負を挑む。岡田監督からの「どんどん前線に絡め、ドリブルで仕掛けろ」との指示を実行し、チーム全体の空気を変えた。24分、果敢に突破した左サイドからクロスをあげ、相手GKがはじいたところに前田が飛び込んだ。貴重な1点は、同点以上の価値をチームに与えた。

 5バックを中心に徹底して守りを固める北朝鮮に対し、岡田監督のひらめきがあった。これまでの練習の中で安田を2列目で使ったことはない。それが、デビュー戦での大胆起用を決断した。「ああいう引いた相手に対して、(大久保)嘉人がいれば別だが、今のメンバーで1対1で勝負できるのは安田だけ。良かったんじゃないか」。気持ちを出した安田をたたえた。

 実は前日16日の練習で安田に声をかけていた。「左サイドやる前はどこやっていたんだ」。「前めのポジションやってました」と答えながら、安田は「?」マークで監督の顔を見つめていた。それが、一夜明けたA代表デビュー戦で貴重な「アシスト」で同点劇を演出。「今思えば、あれが予兆だったのかな」と、岡田監督独特の操縦法に、すっかり虜(とりこ)になっていた。

 岡田監督もずばり采配的中に気分が悪いはずがないが、そこは重慶の地元紙で体育教師と表現された雰囲気通りに、厳格に反省から切り出した。「一番やってはいけない時間帯に失点を許した。経験の少ない選手もいて消極的になった」と、開始6分でFW鄭に先制点を許した場面を苦々しげに振り返った。「それ(ブーイング)と失点は関係ない」と否定したが、異様な雰囲気の中で立ち上がりにスキが生まれたのは事実。しかし「当然のこと。中国戦はあんなもんじゃない」と、珍しく語気を強めた。

 最初から「アウェー」は覚悟のうえ。安田の大胆起用だけでなく左サイドで加地を試し、センターバックで水本を抜てきするなど、岡田ジャパンの「引き出し」を増やしていくことに意識を集中させた。勝ち点3は逃したが、適材適所、局面打開のアイデアという点では、収穫の多きドロー発進だった。【井上真】

[2008年2月18日9時20分 紙面から]

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