横浜のエリク・モンバエルツ監督(60)は今季からJの名門の指揮を執っている。

 昨季までは長くフランス国内のクラブと、同国の世代別代表の監督を歴任し、本場欧州で数多くの選手を指導してきた。

 経験豊富な指揮官はチームを率い、19日にアウェーでG大阪と対戦する。注意すべきは14得点でJ1得点ランクトップタイとゴールを量産するFW宇佐美。欧州のレベルを知る指揮官は、現在のJリーグを代表する才能、宇佐美をどう見ているのか。18日の横浜市内での練習後に聞いた。

 「もちろんJリーグの中でトップレベルのFWだ。得点感覚もあり、スピードもある。ただ、世界を見渡せば、もちろん宇佐美よりいい選手はいる。とはいえ、JリーグトップのFWであることは間違いない。Jリーグにおいて、G大阪にアドバンテージがあるとすれば、それは宇佐美がいることだろう。宇佐美は2回のチャンスがあれば、そのうちの1回を高い確率で決めてくるからだ。本当のFWといっていい。いますぐヨーロッパに行っても通用はするだろう。ただ現時点ではヨーロッパのレベルにおいてはスタンダードな選手という評価になると思うが」

 こう客観的な評価を口にしつつ、宇佐美封じ、G大阪封じの策をめぐらせていた。失点が続くセットプレー対策などについて聞かれると「決めてはいるが、言えない」とニヤリ。笑わせてけむに巻いた。