さぁ開幕戦! 仙台は明日27日、アウェーで横浜とのシーズン初戦を迎える。今季を占う大事な一戦を2日後に控えた25日、宮崎キャンプ10日目は「敵地に乗り込むイメージを共有するため」(渡辺監督)、練習場を変えてトレーニングを行った。開幕スタメンが濃厚な新加入DF平岡康裕(29)は「1点も取らせるつもりはない」と完封宣言。チームは今日26日にキャンプを打ち上げ、横浜へ乗り込む。

 「開幕戦は毎年、特別なもの」-。今年プロ12年目を迎えた平岡は、スタメン濃厚な開幕戦に向けて「自然とモチベーションも上がっている。勢いよくシーズンを走っていくためにも、結果にこだわりたい」と力強く言い切った。

 相手は横浜。相手の大黒柱MF中村俊輔はインフルエンザにかかり出場が危ぶまれているが、チームはここ数日、中村も含めたベストメンバーを想定し、練習に取り組んできた。MF斎藤学やFW伊藤翔など危険人物も多い難敵だ。

 それでも平岡は「ポイントとなる俊輔さんを抑え、学のドリブルも自由にはやらせない」と、封じるイメージや準備はできていると胸を張る。特に10年から4年間、清水で一緒だった伊藤に対しては「特長も分かっているし、あいつには1点も取らせるつもりはない」。完封勝ちで仙台に勝ち点3だけを持ち帰るつもりだ。

 新加入ながら「もう何年もこのチームにいるかのような存在感」とCBの相方DF渡部は言う。優しい兄貴的存在で後輩にも慕われ、渡辺監督も「何も心配ないくらい。渡部ともバランスの良い役割分担で連係できている」と評価する。

 チームは昨季、堅守をうたいながらJ1再昇格後2番目に多い48失点を記録。一昨年も50失点で、上位進出には今年こそ堅守を取り戻す必要がある。プレーも精神面も安定感バツグンの平岡にかかる期待は大きい。「仙台ではみんなと喜び合える状況を自分の手でつかみたい」。まずは横浜を撃破し、今季最初の歓喜に沸く。【成田光季】