新たな挑戦への扉を開く。川崎Fの元日本代表FW大久保嘉人(34)が7日、来季からの東京への移籍について初めて自らの言葉で説明した。両クラブからまだ発表はないが、川崎市内で12日の天皇杯4回戦の浦和戦に向けて練習後、「オレの中で決めたから」と、晴れ晴れとした表情で口火を切って心境を明かした。

 川崎Fには4年在籍し、3年連続得点王など輝かしい成績を残した。「最高な思い出しかない。忘れられない4年間」と振り返りつつ、2年前に続いて東京から届いたオファーに応える決断を下した理由は「チャレンジしたい」からだと明かした。

 「自分的に(川崎Fで)4年やって点も取って。でも、もう1回チャレンジしたい。一から。そういう性格だから」

 「あぐらをかいている暇はない。あと何年やれるかも分からないし。もっと経験を積んで若手に伝えて、これからも(点を)取り続けたい」

 雄姿は、残る天皇杯と、23日の準決勝鹿島戦から始まるチャンピオンシップで見せる。「何が何でも優勝したい。このチームへの恩返し(になる)」と力を込めた。愛するクラブに初タイトルをもたらすゴールを決め、年俸総額2億円近く(推定)の2年契約で迎えられる次の舞台で羽ばたくつもりだ。【成田光季】