<練習試合>◇9日◇30分×3本◇大久保グラウンド

 エースが目覚めた!

 磐田FW前田遼一(26)がホンダFCとの練習試合で1本目に2得点を挙げ、今季実戦で初得点をマークした。2月に右ひざを痛めて出遅れていたが「磐田・前田」として公式戦、練習試合含めての今季初ゴールにチームが活気づいた。昨季チーム最多得点(13点)を挙げているエースが、現在16位と低迷している磐田の救世主となる。

 迷いはなかった。1本目の開始わずか50秒。前田が相手DFの間隙(かんげき)を突いて、ぐっと前に走った。FWジウシーニョの強くて、速いスルーパスに反応。ワントラップで完全にボールを支配すると、すぐさま右足を振り抜いた。「ゴールできたことは、うれしいっす」。今季、磐田のユニホームを着ての初ゴールに、ちょっぴり笑った。

 今季はケガに泣かされてきた。日本代表では、2月17日の東アジア選手権・北朝鮮戦で劣勢の後半24分に同点弾。日本の窮地を救ったが、その試合中に古傷の右ひざを痛めた。2月末に右ひざ半月板の内視鏡手術を受け、出遅れた。5月6日の川崎F戦で復帰するものの、同22日の練習中に右ふくらはぎを痛め本調子からは遠かった。「良かった」。長く離れていたゴールの感覚が、うれしかった。

 内山篤監督(49)も「試合のフィーリングも良くなっているし、前回の復帰の時より格段にいい。特に先制ゴールは豪快だったし、次(12日、大宮=NACK)が楽しみ」と喜んだ。1本目終了間際には、ヘッドで2点目を挙げ、完全復活を印象づけた。

 「試合に出られるようアピールしていきます」。昨季はチーム最多得点をマークし3年連続2ケタ得点を挙げているエースは、笑って謙虚に言った。「もっともっと良くしていかないと」。磐田のエースが、完全復活した。【鶴智雄】