古田がピッチに帰ってくる。札幌MF古田寛幸(20)が明日7日の柏戦(札幌ドーム)で今季初めてメンバー入りすることが5日、確実になった。開幕直前の3月6日に右内転筋肉離れを発症。同19日の練習で再負傷と不運が続いたが、ようやく出場のメドが立った。石崎信弘監督(54)もメンバー入りを示唆。古田の左足で王者柏からリーグ戦初勝利をつかむ。

 もう問題ない。この日の8対6の攻撃練習でも得意のドリブルでチャンスメーク。「ケガは大丈夫。1カ月休んでしまった。出たら得点という結果を出したい」と、J1デビュー戦ゴールを誓った。J1残留を目指す石崎監督にとっても、カードが1枚増えたことはプラス材料だ。「古田は計算できる選手だし、戻ったのは大きいね。次はベンチには入れそうじゃ」と、早くも柏戦の構想に加えた。

 千葉県勢には相性抜群だ。プロでの9点中4点を柏と千葉から奪ってきた。10年9月23日の柏戦では、日本代表ザッケローニ監督の御前で1発たたきこんだ。「意識はしていないですけど、昨年王者を相手に自分がどこまでやれるか試したい」。札幌ドームでは昨年9月21日東京V戦以来、約半年ぶりのゴールを狙う。

 後輩のアピール弾がカンフル剤となっている。前日4日のナビスコ杯横浜戦では、札幌U-18の後輩でもあるFW榊が公式戦初先発で今季初勝利弾を決めた。「同じ北海道の選手が決めることで盛り上がる。負けられないし、この流れで勝ち癖をつけないと」。J1ホーム100点も残り1に迫っている。道産子のメモリアル弾で、4年ぶりJ1勝利に導く。【永野高輔】