<J1:東京3-0仙台>◇第17節◇27日◇味スタ

 仙台はアウェーで東京に敗れ、リーグ戦8試合ぶりの黒星を喫した。前半18分、右サイドを破られてFW平山に先制点を奪われると、33、43分にも追加点を許した。ケガ人続出で再開後の3連戦は1勝もできず、5勝5分け7敗の13位で後半戦に向かう。

 痛すぎる前半の3失点だった。今季から守護神の座をつかんだGK関憲太郎(28)にとっては、国見高(長崎)の同級生にあたる東京FW平山とプロ7年目での初対決。3年時にインターハイ、選手権を制した仲間で「あっちは高校時代からスーパースター。頼もしい存在だったし、J1の舞台で戦えるのはうれしい」。オフの集まりや結婚式などで顔を合わせているとはいえ、同じピッチに立てる喜びを胸に敵地へ乗り込んだ。

 与えたくなかった先制点は、かつての盟友に奪われた。前半18分、左クロスを平山にヘディングで合わせられ、関は1歩も動けなかった。「クセとかは忘れているようで覚えている」と話していたが、33分にも体を張ったポストプレーからアシストを献上。チームとして相手FWの得意とする形を止められなかった。42分にはDF菅井が負傷退場し、その直後にCKからMF高橋に決められて0-3。渡辺監督が「自分たちが招いた結果」と嘆くほど、全体の動きが重かった。

 今年も鬼門は破れなかった。味スタでの東京戦は、カップ戦と天皇杯を含めて過去1分け6敗。後半15分にはゴール前の混戦で角田、鎌田、太田が立て続けにシュートを放つもネットを揺らせない。32分には関が平山との1対1を止めて意地を見せたが、最後まで1点が遠かった。試合後はサポーターからブーイングが浴びせられ、渡辺監督は「後半戦に向けて、もう1度基盤を見つめ直さないといけない」と肩を落とした。