横浜が下部組織ユース所属の高校2年生、MF和田昌士(17)を今季Jリーグ公式戦に出場可能となる2種登録することが17日、分かった。けが人続出で、大黒柱の元日本代表MF中村主将も16日に痛めていた左足首の手術を受け、全治2~3カ月と長期離脱が決定。前線のタレント不在の大ピンチに17歳が救世主となる可能性が出てきた。

 宮崎でのキャンプを終え、この日横浜市内で再開された練習でも、和田は前線ではつらつとしたプレーを披露した。けが人が相次いだ宮崎キャンプ終盤に緊急招集され、14日の甲府との練習試合では全2得点をマーク。「このチャンスをモノにできるか、できないかだと思います。結果を出したいです」と話す。昨年9月には提携するマンチェスターCに短期留学し、強豪のU-18でプレー。地元メディアがマンCのスペイン代表MFダビド・シルバを引き合いに出して報じるなどした逸材だ。

 現時点では21日の松本とのプレシーズンマッチまでトップチームでプレーする。モンバエルツ監督のお眼鏡にかなえば、そのまま一気のJデビューの可能性もゼロではない。ベテランぞろい、けが人続出の名門に、ひと筋の光が差し込む。

 ◆和田昌士(わだ・まさし)1997年(平9)4月11日、大阪府生まれ。二俣川SC-横浜ジュニアユース-同ユースと進む。U-15(15歳以下)日本代表選出歴もある。昨年2月に国立で行われたゼロックス杯の前座試合「ネクストジェネレーションマッチ」でU-18Jリーグ選抜にも選出された。ボランチから前線までこなすオールラウンダー。176センチ、73キロ。

 ◆横浜のけが人めも

 前線はけが人続出。左足首の手術を受けたMF中村は全治2~3カ月の診断で、回復が遅れるようだと第1ステージ中の復帰も微妙となる。FWでは伊藤が右下腿(かたい)蜂窩(ほうか)織炎、端戸が右膝負傷、矢島が右内転筋痛で別メニュー調整。新人の仲川も右膝の大けがからのリハビリ中。FWラフィーニャとMF斎藤はけがが癒え、ようやく復帰したところ。