サッカー

巻が泣いた、手渡された千羽鶴／Ｊ１

オシム監督の病状回復を願った千羽鶴を受け取り、目に涙を浮かべる千葉ＦＷ巻

＜Ｊ１：横浜３－２千葉＞◇第３２節◇１８日◇フクアリ

　千葉ＦＷ巻が泣いた。２－３で横浜に敗れ、スタンドへあいさつに出向くと、サポーターから病床のオシム監督に向けて、抱えきれないほどの千羽鶴を贈られた。思いの詰まった束を両腕に受け取る。巻の目から、涙があふれ続けた。

　悲しく、ふがいなかった。相手に退場者が出て、一時は２－１とリードも、連続失点して敗れた。巻は前後半に１度ずつあった好機を生かせなかった。後半１４分にベンチに下がると、たまらずタオルで顔を覆った。「悔しかったですね、正直。ＦＷの僕がゴールを決めないと駄目だった。勝負弱さと未熟さと…。チームにもサポーターの皆さんにも申し訳ない」。

　巻をはじめとする選手たちも鶴を折り、恩師に勝利を届けるはずだった。眠れぬ日々が続いたが、プレーに気持ちは入っていた。だが、結果がついてこない。勝負の厳しさだった。

［2007年11月19日9時32分　紙面から］

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