長年の悩みの答えは…。柔道の世界選手権(8月、カザフスタン)女子日本代表が10日、スペインでの国際合宿から帰国した。ロンドン五輪57キロ級金メダルの松本薫(27=ベネシード)が、「素直に勝ちたいという気持ちが出てきた」と心境の変化を口にした。

 「なぜ柔道をしているのか? 戦っているのか?」との疑問がずっとあり、「(最近は)隠しきれなくなってきた」。試合中も思案して、「そうしたら負けまくり」と苦戦が続いてきた。それが、3日のグランプリ大会(ウランバートル)の3位決定戦で、先にポイントを許しながら逆転の一本勝ちをした際に「勝ちたいという本能が出た」と吹っ切れたという。野獣と呼ばれる27歳は「疑問の答えはないんですね。いまは勝ちたいだけ」と飢えていた。