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石井が康生破りV北京へ前進/柔道

男子100キロ超級決勝 石井(左)は井上に投げを仕掛ける
男子100キロ超級決勝 石井(左)は井上に投げを仕掛ける

<柔道:嘉納杯東京国際>◇最終日◇9日◇東京体育館◇男子100キロ超級

 100キロ超級の新星が北京五輪へ向け一気に前進した。男子100キロ超級の決勝で、石井慧(20=国士舘大)が井上康生(29)に優勢勝ちして優勝した。100キロ級から転向して初の個人戦の国際大会で、ライバルにペースを握らせずに撃破。対康生2連勝で、今大会を欠場した今年の世界選手権無差別級王者棟田康幸(26)と並び、今後の代表選考レースで優位な立場に躍り出た。

 優勝インタビューに胸を張って答える姿は自信にあふれていた。全日本選手権に続き井上を撃破。100キロ超級での個人戦初戴冠を果たし、石井は「最終地点は北京(五輪)。(来年4月の)全日本選手権でキチッと言わせて代表を決めたい」と言い切った。

 井上にペースを握らせなかった。序盤の内またで「やばいと思った」以外は終始攻め続け、中盤には体落としで井上をぐらつかせた。その攻めの姿勢が、3分25秒の井上への指導を生んだ。ポイントをリードした後も前へ前へ-。井上からの2連勝を呼び込んだ。

 柔道一直線の姿勢が原動力だ。9月末から3週間行った韓国武者修行。当初は授業があり参加できない予定だったため、直前に誰にも相談せずに大学に休学届を提出した。母校国士舘高の岩渕監督は「柔道1本のあいつらしい」と苦笑いするが、周囲は大慌て。その意気込みで「緊急参加」が決まった韓国合宿では、練習量世界一といわれる同国代表陣を驚かせるほどの厳しい練習に取り組んだ。

 先人の一言にも大きな影響を受けた。11月28日の明大での出げいこ。一緒に練習した元世界選手権95キロ超級(現100キロ超級)の王者でプロレスラーの小川直也から「お前の持ち味は最重量級にはないスピード。それをなくしては意味がない。無理な増量はするな」と助言された。それまでは大型選手対策で120キロを目指すなど無理な増量ばかりを意識したが一転、114キロの体重を急いで107キロに落とすと体のキレが増した。

 3回戦では今年の世界選手権3位決定戦で井上を下したシリトレー(ブラジル)にも快勝したが「今日は運もあった。まだ(代表首脳陣から)対外国人への信頼感もないと思う。冬の国際大会で勝って日本人にも外国人にも強い石井と言われたい」と冷静さも失っていない。全日本選手権までの「短期決戦」。棟田、井上のライバルを退け、実力で五輪代表をつかみ取る。【菅家大輔】

[2007年12月10日9時30分 紙面から]

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