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高見盛休場6日で復帰白星/九州場所
- 復活した高見盛に永谷園からの懸賞金も土俵を一周
<大相撲九州場所>◇11日目◇21日◇福岡国際センター
角界一の人気者が帰ってきた。右足首の負傷で5日目から休場していた西前頭8枚目の高見盛(31=東関)が、この日から再出場。「全治6週間」と診断されながら6日間の休みで復帰し、西前頭5枚目春日王(30)を寄り切った。来年初場所(1月13日初日、両国国技館)の幕内残留を確実にした復帰星に、館内のファンも大喜びだった。
待望のあの声が、戻ってきた。「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」。取組直前のパフォーマンスとともに、ファンの声が響く。高見盛も「お待たせ」といわんばかりに、いつもより多い5発目の「ハッ!」。館内に、大きな掛け声がこだました。
「アウッ!アウッ!」の奇声とともに、土俵へ向かった。右足首はガチガチのテーピング。それでも取組は力強かった。右四つがっぷりで春日王に寄られたが、下手投げで体を入れ替え、寄り切った。永谷園の懸賞5本をがっちり受け取り「痛みはひいてるけど、立ち合いで当たれるか、踏ん張れるか、相撲を取れるか不安だった」。幕内残留を確定させる4勝目に「これで残れる」と胸をなで下ろした。
4日目(14日)の嘉風戦で土俵下に落ちた際に負傷。「右足関節打撲ねんざ、右足根骨はく離骨折」で全治6週間と診断された。「相撲中継を見たくないのに、見てしまう。おれの相撲はどうなるのか、戻りたいけど勝てるのかって」。悩む日々に「休むよっか、出て負けたほうがスッキリする」と再出場を決断した。
胸を張って引き揚げる際、ちびっ子ファンに囲まれた。Tシャツにサインすると「洗濯するなよ」。気分良く場所を出ると、痛めた右足でつまずいた。「サインしすぎも危険だな。不注意だ、不注意」。土俵の内外で繰り広げられたロボコップ劇場。やはりこの男の存在は欠かせない。【近間康隆】
[2007年11月22日9時40分 紙面から]
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