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「朝青龍景気」初場所初日前売りほぼ完売
- 国技館の切符売り場では、販売終了時刻の午後4時前まで人の列ができていた
大相撲初場所(東京・両国国技館)は13日、初日を迎える。2場所出場停止からの復帰場所となる横綱朝青龍(27=高砂)への注目で、初日の前売り券はほぼ完売した。若貴全盛期の97年以来となる売れ行きに加え、初日としては史上最多の懸賞が懸けられた「朝青龍景気」。度重なる問題行動で協会を困らせた「お騒がせ横綱」が、皮肉にも人気回復にひと役買った格好だ。
近年、まれにみる光景だった。小雨の降りしきる両国国技館切符売り場。傘を差しながら、前売り券を求める相撲ファンの列は途切れなかった。販売終了時刻の午後4時、初日の売れ行きを示すボードは、ほとんどが「売り切れ」の赤い表示になっていた。
当日自由席350枚を含め、初日の入場券は残り392枚。初日の前日残券数が500枚を割るのは、99年初場所(427枚)以来9年ぶりだ。だが、これはこの日の販売終了前の数字。木戸担当の待乳山親方(元小結播竜山)は「前売り券はほぼ完売。あとはマスC席が1マス残っているくらい」と話した。前売り完売となれば、若貴全盛期の97年秋場所以来となる。
一般のファンに加え、スポンサーの注目も高い。この日締め切られた初日の懸賞本数は119本。初日としては昨年夏場所の108本を上回る史上最多の数だ。朝青龍-琴奨菊の一番は28本。「結びの一番」の指定が多いため白鵬-出島の30本には及ばないが、担当者は「結び前の一番が、結び並に懸かるのは珍しい」と驚いた。
昨年九州場所は不入りで泣いた。1場所での好転は、本来なら手放しで喜びたい状況だ。だが、関係者の顔色は晴れやかとはいかない。「若貴」とは違い、数々の問題行動で騒がれた「お騒がせ横綱」への注目。一時的な「朝青龍バブル」に酔うわけにいかない。同親方は「内容によってもっと盛り上がるだろうし、両横綱が全勝でいってくれれば」。注目の初日がやってきた。【近間康隆】
[2008年1月13日9時20分 紙面から]
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