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朝青龍フィーバーで5人倒れた/初場所

栃乃洋(右)に強烈な張り手を見舞う朝青龍(撮影・栗山尚久)
栃乃洋(右)に強烈な張り手を見舞う朝青龍(撮影・栗山尚久)

<大相撲初場所>◇8日目◇20日◇東京・両国国技館

 横綱朝青龍(27=高砂)の行くところ何かが起きる!? 今場所4度目の満員御礼が出たこの日、横綱戦の前から貧血を起こす観客が続出し、5人が館内にある日本相撲協会診療所に運ばれた。1度にこれだけの人数が倒れるのは初めて。熱気で館内の気温が急上昇したことが原因ではないかとみられている。朝青龍は平幕栃乃洋(33)相手に苦戦したが、強引な上手投げで1敗をキープ。横綱白鵬(22)は8連勝で勝ち越しを決めた。

 国技館に異常事態が起きた。白鵬―琴奨菊戦あたりから結びの朝青龍―栃乃洋戦が終わる10分ほどで、館内の観客が次々に倒れた。警備担当の親方たちが館内を走り回って対応したが、一時は担架が足りなくなる状況だった。相撲診療所には午後5時55分から6時20分の間に、40代と79歳の男性と30代2人と59歳の女性が運ばれ、症状の悪い女性1人が点滴治療を受けた。

 相撲協会診療所の吉田博之所長は「普段は1場所(通して)5人ぐらいで、短時間に5人も運ばれてくるのは珍しい。正確には分からないが、館内の暑さと飲酒の影響かもしれない」と話した。倒れた5人は回復後、帰宅した。

 「朝青龍フィーバー」が思いがけないアクシデントを呼んだ。この日も当日券は358枚しかなく、午前9時25分には完売。場内は早い時間から観客であふれ、立ち見客も多く出た。倒れた観客を救援した大鳴戸親方(元幕内・武雄山)は「エアコンの設定温度は24度だったけど、館内は暑かった」と状況を説明する。

 警備本部長の伊勢ノ海親方(元関脇・藤ノ川)は「マスの前から6番目など、前の席で倒れたようだ。原因は特定できていないが、好取組が続いたので、声援などで温度が上がったからではないか」と話した。この日の外気温は2~8度で観客も厚着だったこと、土俵近くは照明の熱もあることなど、さまざまな要因が重なったもようだ。

 朝青龍も場内の異変に気付いていた。土俵上で騒ぎに気付き、帰りの駐車場への通路で、担架を手にした千田川親方(元関脇・安芸乃島)とすれ違うと「どうしたんですか?」と声を掛けた。取り組みは苦戦しながら上手投げで逆転勝ち。栃乃洋に左差しを許し、頭をつけてこらえるなど、がむしゃらな姿勢で白星をもぎ取った。

 「動きはよくなかったね。いつもの流れはあるので、これから勝っていきたい。一番一番集中していくよ」。場内の動きに気付くほど土俵上での落ち着きは取り戻している。このまま1差で白鵬を追いかけていけば、千秋楽に向けて「フィーバー」はさらにヒートアップしそうだ。【来田岳彦】

[2008年1月21日9時14分 紙面から]

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