愛ちゃん号泣、韓国に逆転勝利/世界卓球
- 韓国に逆転勝ちし喜び合う(左から)福原、平野、藤井、福岡=広州(共同)
<卓球・世界選手権(団体戦):日本3-2韓国>◇26日◇中国・広州◇女子1次リーグ◇D組
日本がライバルの韓国に3-2と劇的な逆転勝ちを収め、4大会連続のメダル獲得に大きく前進した。2-2で迎えた最終戦で、1番手でストレート負けしていた福原愛(19=ANA)が再登場。フルゲームの大熱戦の末、相手のマッチポイントをはね返して勝った。これで4戦全勝で、1次リーグD組の最終戦(27日、フランス)を残して同組1位で決勝トーナメント進出(12カ国)を決めた。同C組の男子は3-0でロシアに快勝し、3戦全勝とした。
勝利を決めた瞬間、福原だけでなく、日本チーム全員が跳び上がった。最終試合の最終ゲーム9-10。1ポイントを落とせば日本が敗れる土壇場から、福原は3ポイントを連取して逆転勝ちを収めた。「最後まで絶対に負けないという気持ちで戦った」。派手なガッツポーズで勝利を祝った。
普段は勝っても泣かない福原が泣いた。あふれる涙を止めることができなかった。第1試合で元中国選手の唐にまさかのストレート負け。悪い流れをつくったことに責任を感じていた。「もう全身が(緊張で)ガクガクしていた。本当に苦しかった」。合宿で繰り返した最後に2本連続で取る練習が、最後に生きた。
全日本女王の平野に救われた。福原が敗れた直後の2番手として出場し、ゲーム0-2から逆転勝ち。3番手の福岡が敗れた後、再び平野が勝利を収めてタイに持ち込んだ。「厳しい状況でも向かって行けた」。その気持ちを、5番手で再登場した福原が受け継いだ。
この1勝でフランスとの1次リーグ最終戦に敗れても日本のD組1位通過が決まった。決勝トーナメントはシードとなり準々決勝からの出場だ。対戦国は他の組の2位か3位で格下。準々決勝に勝てばメダルが決まる。今年の日本女子のテーマは「魂」。気迫を込めたプレーで、メダルまで突っ走る。
[2008年2月27日9時29分 紙面から]
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