【第4節〜第6節 リーグ戦詳報】
2002.5/18 14:30 神奈川県立体育センター球技場 曇
【得点者】
8分【法政大】今道秀次
<パサーの帰還> ついにこの男が帰ってきた。MF長山一也。昨年度2部リーグアシスト王に輝いたパサーが、ケガを乗り越え、自分の居場所へ帰還。2連敗で苦しむ法大の前に現れた救世主はいきなり仕事をした。前半8分、長山は伝家の宝刀・スルーパスを繰り出し、今道が抜け出す。1本目のシュートがキーパーに阻まれ、長山にアシストは記録されなかったが、こぼれ球を今道が押し込み法大が先制。2列目の右に中村、左に長山を配した今季初の試み。二人とも相手のスペースを突くのに長けているだけに法大が前半、ペースを握った。15分過ぎには、長山と同じく復帰したGK為田も相手の決定機をを素晴らしい反応で防ぐファインセーブ。個々が持ち味を出し組織として融合させる法大サッカーが戻ってきた。 後半に入ると、追加点が奪えない法大に対し、8番佐野、10番実信を中心に東農大がリズムをつかみ、法大ゴールに襲いかかる。しかしここでもそのリズムを断ち切ったのは長山だった。81分、FKから絶妙なボールを配給。加藤がヘッドで押し込み2−0。終了間際に1点は返されたものの、連敗を吹き飛ばす完勝だった。 <原点に戻って> この試合、法大は開幕から続けてきた3−5−2フォーメーションから昨年までの4−4−2に戻してきた。横谷監督就任以来4年間続けてきた4−4−2サッカーはやはり法大イレブンに浸透していた。連敗をきっかけとした監督の名采配、田森、蔭地、今道ら1年生のアグレッシブなプレー、待ち焦がれた司令塔・長山の復帰と良い所をあげればきりがない。崖っぷちを乗り切った法大は前期最終節となる次節、強敵・中大に全てをぶつける! ◆横谷監督コメント「4−4−2は昨年までずっとやっていたし、サイドをやられないために戻した。今日はやはり長山が良かった。蔭地も頑張ったし、普段のサッカーをやろうという気持ちが見られた。」 ◆長山選手コメント「ケガは右足親指の剥離骨折。今日はフル出場したが、意外とスタミナがもった。もうケガの具合は大丈夫。」 連敗… 波に乗れないもどかしさ
2002.5/12 12:30 古河市立古河サッカー場 晴れ
【得点者】
6分【明治大】上芝俊介 (アシスト・阿部達郎)
<出だしの勢いの差> サッカーは90分で勝負をつけるスポーツだが、その90分の中で、重要な時間帯というものが何箇所かある。その中の一つが試合開始直後だ。その試合の行方を占う出だしの勢いというものは相手に相当なプレッシャーを与える。法大はこの試合、その勢いの差でやられた。 開始直後の6分、法大右サイドを破られ、明大・1年生阿部の折り返しを上芝に流し込まれ、あっさりと先制を許してしまう。法大もすぐさま、FW中村がPKを冷静に決め追いつくも、なかなか流れに乗った攻撃ができない。やはり明大ペース。活きのいい明大左サイド阿部が再三スペースをつく攻撃で法大を苦しめ、20分に1−2と突き放された。前半終了間際にもPKを許してしまい1−3。失点の時間帯が悪い、体力、気力に何倍も響く時間帯は後半への大きな重圧となった。 <戦おう!最後まで> 後半も、法大はセカンドボールが拾えず、攻撃が組み立てられない。右サイド野木の負担が増し、左サイド今季初先発の谷田が孤立する場面が何度もあった。後半は終始内容に乏しく、1−3で法大は連敗を喫した。 ◆横谷監督コメント「最初の入り方が全てだね。これがリーグ戦だということ。練習試合ではない。勢いの差で決まったよ。(谷田選手の起用について)流田に疲れも見えたし、谷田の攻撃力は評価してる。明治の出足にびっくるしていた感はあったが、谷田にしても蔭地(リーグ初出場)にしてもいい経験になったはず。」
日大に足もとすくわれ今季初黒星 5位転落
2002.5/6 12:30 江東区夢の島競技場 晴れ
【得点者】
70分【日本大】山崎 渡(アシスト・唐松宏光)
<大勝後の試合> 前節、東海大を4−1と完勝し、意気あがる法大。第4節日大とは相性も比較的良く、確実に白星をあげたいところだった。 しかし、「勝負事ではよくあることだが、今日は、ふわっと試合をしてしまった」、横谷監督の言葉が示すように、終始この試合は間延びした展開。法大のサイド攻撃をしっかりケアしてきた日大に対して、打開策が見つからず、逆に日大10番山崎を中心とした攻めに苦しむ場面が見られた。 前半両チームとも無得点に終わり、後半もリズムは変わらない。引き分けのムードすら流れたが、70分に法大右サイドを突破され、最後は日大・山崎にゴールを決められる。終了間際、法大は3バックのうち2人、加藤、秋本を前線に上げる強行パワープレーに出るもゴールは割れず、今季初黒星を喫した。 <黒星をバネに> 前節の東海大戦とは明らかにチームが違った。せっかくの圧勝を不意にしてしまう今節の敗戦だが、これをバネに立ち上がってほしい。課題は相手がひいて守ってきた時どう崩すか。ボールを奪ってからのカウンターでは、サイド攻撃が機能しているが、ボールを持たされた時にどう対応するかだ。前期7試合中4試合を消化した。1勝1敗2分。良い試合と悪い試合を経験し、自分たちの勝ち方、そして課題がみえつつある状況だ。秋開催の後期リーグに良い位置でつなぐためにも、前期残り3試合、1戦1戦、気が抜けない戦いになる。 ◆横谷監督コメント「今日はよくなかった。勝負事って全部そうだけど、今日みたいにふわっと試合をしてしまうことがある。心のコントロールの問題だ。戦術面では相手に引かれた時に崩すのが難しい。4試合終わって今の位置は満足していないが、まだ先は長い。一つ一つがんばるだけ。」
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