駒大苫小牧“わっしょい改革”で昨秋王者にコールド

最後の打者を三振に抑え雄たけびを上げる駒大苫小牧の鈴木雄(撮影・永野高輔)

<高校野球春季北海道大会:駒大苫小牧14-4札幌第一>◇準々決勝◇1日◇札幌円山

 駒大苫小牧が今春のセンバツ出場の札幌第一を14-4の7回コールドで下し、15年以来2年ぶりに4強入りした。昨秋は13季ぶりに室蘭地区予選で敗退。どん底からはい上がり、4年ぶりの春王者へあと2勝とした。

 駒大苫小牧が、昨秋の王者を一気に突き放した。6-4で迎えた7回無死から犠飛を挟む5連打で3点を奪うと、1死満塁から1番柏倉祐貴(3年)の左前打で、二塁走者の岩舘遼太郎(3年)が一気に生還。11-4と試合を決めた。「相手の名前を意識せずに、つないでつないで勝つことができた」と柏倉。さらに2度のスクイズを絡め3点追加の一挙8点と畳みかけ、札幌第一をKOした。

 “わっしょい改革”で屈辱の秋から、よみがえった。駒苫は練習前に1分間「わっしょい」と叫びながらグラウンドを走る伝統の儀式がある。昨秋の地区代表決定戦で鵡川に敗戦後、このランニングを20分に延ばし、全員で延々と声と足、呼吸を合わせ続けた。主将の大北広紀(3年)は「気持ちのつながりを取り戻したかった」と振り返る。19分のプチメンタル改革は、連帯感を再び手にするための大きなカギになった。

 この日は1番柏倉から8番岩舘まで先発8人が打点を記録。打線は連動し「1打2進」をモットーとした積極的な走塁もさえた。4回1死からは二塁走者池田景佑(3年)が中前への打球で決勝点となる生還を果たした。野球以前に、心を洗浄して手に入れた、打っても走ってもつながる攻撃で16安打14点と荒稼ぎした。

 「全国優勝は過去の話。僕らは挑戦者。秋のあの負けがあって今がある。僕らに失うものはない。とにかく1つずつ勝っていく」と大北。まずは13年以来の春王者、そして07年以来10年ぶりの夏甲子園に弾みをつける。【永野高輔】