オコエが池山の教え実践バット折っても振り抜き安打

2回表楽天1死二、三塁、バットを折りながらも左前2点適時打を放つオコエ

 得点圏で輝く「持ってる」18歳が、開幕前哨戦のトップバッターという大チャンスをつかんだ。楽天ドラフト1位のオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)が24日、西武との練習試合に「8番中堅」で先発出場。1打席目にバットを折りながらも2点適時打を放ち、チームトップの9打点目を記録した。紅白戦を含む実戦7試合で19打数5安打、打率2割6分3厘も貢献度は絶大。梨田昌孝監督(62)は今日25日のソフトバンク戦に「1番中堅」で先発させる考えを示した。

 インパクトと同時にヘッドが吹っ飛んでも、オコエは両腕を左の肩口まで振り抜いた。人生で初めてバットを折った瞬間さえも、体は池山打撃コーチの教えを忠実に実行していた。2回1死二、三塁。西武バンヘッケンの内角136キロ直球を完璧に捉えた、はずだったが「ヘッドが、どこかにいっちゃいました…」。フラフラと上がった打球が前進守備の遊撃手の頭を越え、左前に落ちる。「いいところで捉えられたので、いい打球が行くと思いきや…」と、屈託のない笑顔で2点適時打を振り返った。

 初体験のアクシデントを問題にしないスイングが染みついている。「チャンスだったので強い打球を打とうと思った。甘い球を積極的にいくと決めていました」。迷いのないフルスイングの分だけ、打球は内野の頭を越した。キャンプ2日目から続く池山コーチとの打撃練習で、何度も投げかけられた言葉がある。

 池山コーチ 詰まっても振り抜いて落とすスイングをしないと、この世界では生き残れないぞ!

 狙い球を、全力で振り抜くこと。1点に集中する姿勢が好結果を呼び、実戦7戦での打点はチームトップの「9」を記録。梨田監督は「重心を低くしてクイックに対応したり、的を絞ったり。チャンスで打つのには理由がある」と評価する。好結果は好循環を生み、さらなるチャンスを引き寄せた。同監督は、今日25日ソフトバンクとの練習試合に、ドラフト1~3位の新人3人を指名順に1~3番で起用すると明かした。

 梨田監督 吉持も茂木も結果を出しているし、こんな機会はそう訪れない。ソフトバンクを相手に、思い切りプレーしてほしい。

 オコエは「1番の岡島さん、聖沢さんは積極的に振っていた。見習って、初回から振っていく」と、全力でぶつかる決意を固めた。日本一軍団相手にも自分のスイングを貫ければ、3月25日の開幕1軍がグッと近づく。【松本岳志】