広島堂林翔太内野手(24)が練習試合DeNA戦(コザしんきんスタジアム)で、豪快な1発を放った。

 途中出場から7回の初打席で小杉の136キロ内角直球を振り抜き、左中間スタンドへ3ランを放り込んだ。

 両手に残る感触に確かな手ごたえがあった。「今までのモヤモヤ感が一気に晴れた。最近にない。ものすごくいい感じだった」。本人は「意識していない」と言うが、構えは先輩の新井貴浩内野手(39)そっくり。「振り出しから力みが消えてスムーズにバットが出ている」。試行錯誤を続けた結果、ようやく自分の形ができた。

 ここ数年低迷した打撃向上のため、昨秋から試行錯誤してきた。今春も1次キャンプは出口が見えず、石井琢朗打撃コーチ(45)からマンツーマンの指導を受ける場面が多く見られた。21日のオープン戦巨人戦(沖縄セルラー那覇)終了後の特打できっかけをつかみ、22日の韓国・KIA戦では外角へ逃げるスライダーに反応して右前にはじき返した。そしてこの日の1発。好感触が結果に表れ、自信は深まった。「今年は本当の勝負」と位置付けるシーズン。求められるのは、結果しかない。